2014/11/30

あずみの自然農塾最終回2日目


最終回 2日目



安曇野の朝はぴんとはりつめた空気、遠くに霧がかかっていてこれまた幻想的。
恒例、夜明けのコーヒーも格別に美味しく感じます。






おにぎりやクッキー、おみかんなどの差し入れもあってピクニックみたいで楽しいですね。










さて、昨日一晩熾火した、大きな釜の中の大豆は・・・





      しっかり煮えてるぜ!



      だそうです!




指で簡単につぶれるくらいによく火が通りました。






たけさんご登場で、本日の二大イベント

●餅つき
●味噌づくり
がはじまります。

今のうちに餅つき用の臼に熱湯をためて温めておきます。冷たいともちがくっついてしまうそうです。







★ハレとケの使い分け
今回は祝い餅の為、臼の下に藁を敷きます。この辺りの風習だそうで、臼の据わりが良くなって
餅がつきやすくなります。


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味噌作りです。

分量は以下の通り(1人分)

ゆでた大豆…3㎏
塩…650g
麹…1.5kg



まずは大豆をつぶします。こんな画期的な装置?があるのですね。

大豆を入れる人、綿棒で大豆を押し込む人、後ろのハンドル回す人、

それぞれの息が合うまでが大変でした。何度か詰まってしまいました。

詰まったときはあめ(大豆の煮汁)を流し入れるとよいそうです。








ハンドル作業は体力がいる為、男性陣が交代で力を発揮してくれました。

潰した大豆は分量ごとに塊にしておきます。
















分量の塩と麹を手ですりすりしておきます。しっかりとすり合わせておくのがポイント。

大きな容器に先ほどの味噌玉と塩、麹を入れ、手で混ぜ合わせます。

















感触は、ハンバーグ捏ねているみたいです。

個々の容器に丸めて打ち付けます。空気が入らないように袋の口を縛り、
家に帰ったら味噌と同量の重しをしましょう。


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餅つき

蒸しあがったもち米を潰します。搗く前にある程度潰しておくのだそうです。

玄米餅はバランスをとるために塩をふります。





落として、すって、ねじる
をくるくる回りながら繰り返します。

こんどは二人で。
意外に杵が重いんだそうです。


手水の量は多いと柔らかくなるので、おかきや鏡餅にするときは少なめに。
その加減は、合いの手を入れる女性にかかっているとたけさん。
良い餅ができるかどうかは良いお嫁さんがいるかどうかにかかっている・・・(゜o゜)




餅の出来栄えでいろいろ見えてくるものですな。























↑二人で



搗き方

振り上げて、余計な力は入れずに、重力にまかせて落とす


ベストモチニスト
















餅つきといえば、昔話のイメージではぺったんぺったんではなかったでしょうか。
ところがよく聞いてみると、スパーンッ!! ととても爽快な音がするのでした。
冬の静けさに抜ける気持ちのよい音です。


そうしてできた2種類のお餅を、持ち寄りの一品たちとともにいただきます。
吉村ママお手製白みそのお雑煮の美味しさには感動しました。



















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最後は発表会


これまでの感想と、来年のビジョンをひとりずつ発表しました。

ひとりひとり熱い想いがあって、これからが楽しみです。
写真つき気合いの入った発表もあり、盛り上がりました。





こどもたちも発表してくれました















たけさんの安曇野自然農塾はこの第8期で終了とのことで
残念な気持ちもありますが、滑り込みセーフでラッキーでした。

シャロムのすばらしい畑で自然農を体験できたことに感謝します!


竹さん、シャロムのみなさんありがとうございました。
8期のみなさん、その後の活動報告をまた聞かせてください!



ということで  最後はいつもの・・・


はっぴー  らっきー だいすきーーー♪♪








2014/11/29

あずみの自然農塾 最終回1日目

早いものであずみの自然農塾第8期も最終回。朝目覚めると外は雨、安曇野に向かう特急あずさ号もまた雨の中、穂高駅前のひつじ屋さんのカレーうどんをすすっても外は雨。しかし、晴れ男晴れ女集団の8期をお天道様が見捨てるはずはなく、シャロムに向かうクルマの中で太陽は輝きはじめ、到着すると止んでいました。
と前置きは長いですが、本文はシンプルにいかしてもらいます。

野沢菜漬け
野沢菜には本漬けと時漬けがあるが、今日は時漬け(浅漬け)を。時漬けは即席漬けで、塩で漬ける本漬けの野沢菜が漬かる翌年までの食べ方。6月に青いものが食べられるようになるまで、酸っぱくなった野沢菜漬けは炒めておやきに、更に煮物にして食べる。
本来の野沢菜は霜に当たる長野県でしか育たない、また漬かるのに時間がかかるので、今のお土産の野沢菜は、白菜を掛け合わした違うもの。

野沢菜取り:収穫時は土を葉につけない、向きを揃えて置く。あとの洗いが少なく楽になる。
のこぎり鎌で、株の赤い所の3センチ位下を泥をつけないように切る、葉の先は霜やけが酷いし、アクも強いので、茹でる時は先から入れてアクを落し、先端は切って落とす。
洗って切って、酸化すると苦くなるので空気を抜いてビニールに。
少なめに細く刻んだ昆布を入れて、好みで鷹の爪、適量の塩を入れてよく混ぜる。

味噌づくり  
味噌づくりができるようになれば他の発酵食品にも使える知識になる。 関東では1月2月が寒造り 長野では3月4月、1月2月では凍ってしまう。 寒造りするのは寒いので雑菌が入らない、しかも合成菌の働きで分解だけでなく旨みが蓄えられる
寒造りは長野では3-4月、関東だと12-1月になる

30キロの大豆を一晩水に漬けると60キロ、30キロの麹と合わせると90キロの味噌になる、大豆と麹、1対1で信州味噌になる

ぐっさんが鉄製の中華鍋を大きくしたような鍋で大豆を薪で炊いてくれた、大豆が親指と薬指に豆を挟んで簡単に潰れる硬さになったら、あとは余熱で、もしくはおきびで炊くため、火を落とす。明朝、丁度いい温度になったら、大豆を潰して味噌作りをする
 
ムギ踏み
年内に1-2回、苛めてまだ大きくさせないで根を張らせるため、踏み

その後  穂高健康温泉館にて今までになくゆっくり汗を流し、18時半頃からシャロムでスペシャル一に美味しいディナー。タケさんの話しも最終回らしくこれまでになくディープでした。

2014/11/16

あずみの自然農塾11月2日目


朝8時、田んぼに集合しましたが霜が溶けていなかったので、苗代作りは午後からの作業に変更しました。




  ※※※ 霜について ※※※
  • 霜や雪の溶け具合でその田畑の良し悪しが分かる。
  • 霜が降りていない、または早く溶けるところは地熱が高い。
  • 気温の変化が比較的緩やかである。
  • 生き物は気温が急激に上下することを嫌う。
  • 木の下など根っこが張っているところは地中の生き物が
  • たくさんいて、生命活動がさかんであり、
  • 地温が高いため雪や霜が溶けやすい。



◆ 米の脱穀

  • 現在の日本の米は、
  • 稲穂から落ちにくい品種になるように
  • 改良されてきた。
  • 刈った稲は稲架(はざ)かけして
  • 10~14日乾燥させ、
  • 水分量が16%程になってから脱穀。
  • 目安は生米を歯でかんでカリッと音がする位が良い。

○ 足踏み脱穀機


  • 足踏み脱穀機は事前にブルーシートなどで
  • 覆って霜が降りないようにする。
  • 薫炭などをまいて周辺の霜を溶かしてから作業する。
  • 足踏み脱穀機を動かすときは、まず手で
  • 歯を手前から奥へ回転させて勢いを付ける
  • 次にペダルを踏むが、
  • タイミングとしてはペダルが下がるときにだけ力を加えるのがポイント。
  • 勢いがついたらあとは一定のリズムで
  • 踏み続ける。
  • 最初は稲は押しつけず、ふわっとかぶせるように。
歯の手前の横木に稲束が当たるような角度で。

  • 稲束は回したり広げたりしながら。
  • 実の入っている籾は重さで
  • 垂れ下がっているので、よく見て
  • 実のある籾の所を脱穀する。

  • 良い例:楽な姿勢(ペダルのすぐ脇に立っている)

悪い例:無理な姿勢(長時間もたない)(^^;)

殻ばかりで実の入っていない籾(もみ)のことを粃(しいな)という。
粃はこの時点でもなるべく籾と混ざらないように気をつける。
最後に、脱穀したものをふるいにかけて大きな藁や草などを取り除く。


※ 足踏み脱穀機は現在でも入手可能。5万円くらい。(オークションで5千円~)


○ 唐箕



  • 脱穀した籾を唐箕の上部にあるじょうご口に移す。


  • 送風のためのハンドルを回し、勢いが安定してきたら少しずつじょうご口を開き籾を落とす。

ハンドルは軽く握った方が楽。

  • 各出口から出ているものを注意して見て、風の強さを調節する。

最も軽い藁はここから飛ばされる。


  • 2番口から出てきた籾は、改めて唐箕を使って選別する(未選別の籾には戻さない)

左の箕が1番口、右が2番口

1番口から出た籾。ずっしりと重い

風で飛ばされたワラと粃

  • ※今回籾を箕から袋に移す際、こぼしてしまうことが多かったので慎重にしなくては...。




◆ 大豆の脱穀


  • 大豆は、さやがパリっとなるまで乾燥してから脱穀。



  • 脱穀機にかける際は、豆がさやごと取られないように、やさしく歯に当てる。



立てかけた板や、たらいの壁に打ち付けて脱穀する方法もある


◆ 苗代
  • 土を熟成させるため春の籾まきの時期から
  • 逆算して約6ヶ月前のこの時期に苗代を作る
  • 苗代を作る場所は、昨年の稲の生育の良かったところ。
  • 昨年と同じ場所には作らない。そこだけ特殊な状態になってしまうので。
  • ポイントは日当たりが良いところと、
  • 取水口から離れて水が温まっているところ
  • 今年は田んぼの北東の角に作った。
  • 足で踏み固めてしまわないよう、幅は両手を広げて届く範囲に。
  • 畑の畝と同様、日当たりを考慮して南北に長く作る。


作る手順:
  • 1、大きさの目安になる棒を立てて
  • その外側にスコップ・クワを使って溝を掘る。(深さ20センチ強)
  • これはモグラやネズミの侵入を防ぐため。
  • 掘り起こした土は、田植え時の邪魔にならないよう溝のすぐ外側に置く。



  • 2、表面の草や稲の株を鎌で刈り、先程の掘り起こした土の外側に置く。



  • 3、落ちている草の種を取り除くため、
  • クワで前進しながら表面の土を薄く削る。
  • 削った土は溝に落とす。(角まで丁寧に削る)



  • 4、クワで根切りをしながら
  • 全体の高低差をなくす。その際、石や異物を取り除く。
  • なるべく近場で高いところから低いところへ
  • 土を移動して高低差をなくす。
  • この課程で表面の亡骸の層にムラができるので、留意しておく。
  • 全体が水平になるように、
  • 最後の仕上げには手を使って土を均等に広げる。
  • ごろごろした大きめの土の塊も細かくして広げる。



  • 5、手のひらで土の表面をたたき、元のような堅さに締める。
  • 6、米ぬかと薫炭を蒔いて補いをする。
  • 米ぬかは生きものを呼ぶので溝よりも外に蒔かないように。
  • 薫炭は逆に、炭の臭いで冬眠前のネズミの侵入を防ぐので溝の外にも蒔く。
  • 米ぬかは、4の作業で亡骸の層が薄くなったところには多めに蒔くなど、
  • 場所によって量を調節する。




  • ※一連の作業の間、
  • 苗代を踏み固めてしまわないよう配慮する。



  • 7、ワラを敷く。穂先を中央に向け、
  • そろえた根元を苗代の端にきれいに並べる
  • 鳥や動物の侵入を防ぐためワラに穂が残っていたら取り除く。
  • 穂から芽が出て来年の品種と混ざらないように。
  • 左右から交互に重ねていくのではなく、
  • 一方を敷き終えてからもう片方を重ねるように敷く。



  • 8、最後に、ワラが飛ばないように棒や竹などで押さえにする。
  • 押さえは苗代の長さに調節し苗代の両端と中央に置く。
  • 風が強い土地ではワラの上にさらに寒冷紗をかけることもある。

このまま春まで熟成。





◆ 今月の畑での作業
大根の葉を演じる竹内さん(右が収穫時)

  • 小豆・大豆はこのまま放っておくとはじけるので収穫した。
  • 春菊・ネギ・チンゲンサイなど葉物も凍って味が落ちるので収穫した。
  • ほうれん草やターサイは寒さに強いので次回の収穫でも良い。
  • 収穫は凍っていない午後の時間がよい。
  • 大根・かぶは土から顔が出ているところは凍って鬆(す)が入るので収穫した。収穫しないものは土寄せすると良い。
  • 山芋は霜が降り始めた頃が収穫時期とのこと。今回は収穫した。

小熊?による芋掘り

〈文責:田辺 一家〉