今年は震災の影響で、3月の講座は中止になっていました。
今回の講座は急遽、シャロムでの震災チャリティーライブ、スタッフのぐっさんの弾き語りを聴くことになりました。
ぐっさんの痺れる歌声を聴いてきて、それから改めて自己紹介。
それぞれが、いろんな思いを持ってこの講座に来たんだなと感じました。
まずは竹内さんより、これから一年間、私たちが学ぶ自然農についての紹介、流れの説明がありました。
<私たちの自然農とは?>
持ち込まない、持ち出さない。
草や虫を敵としない。
耕さない。
川口由一さんの自然農をベースに学んでゆく。
畑に、食べれる草がふえると、野菜もふえる。
肥料も持ち込まず。
売っている種は外国産が多い。
種は畑で採る。
農業の農は、もともと、「濃」、で、濃地とは、水が濃い土地のこと。
農業の業は、「わざ」で、商業の業、とは違い、生きていくための農地でのわざ、ということ。
畑は、端毛、で、田んぼの周り(端)に生える草?(毛)。
農作業と、野良仕事の違いとは。
農は、作業、なのか。
野良仕事は、野を良くしていくということ。
種まきは、種おろしという。
適当に蒔くと、適当にしか芽が出ない。
ボタンの掛け違え。
最初が大切。
ていねいに。
理屈よりも感じてもらえたら、と竹内さん。
なんだか気持ちが高まってきました。
15:40 いよいよ、外へ移動して、まずはジャガイモから。
春イモは4月、桜の花が咲いたら植えて、8月お盆前までに収穫が終わる。
ジャガイモは夏草なので、霜が降りると死んでしまう。
もともと高山植物のため5℃から25℃が適温で、5℃以下になると死んでしまう。
種イモ1つあたり、芽を2、3本残しておくと、中くらいのイモが採れる。
1本だけ残しておくと、大きいイモが少なく採れる。
芽をそのままにしておくと、小さいイモがいっぱい採れる。
イモは、茎が肥大してデンプンをためたもの。
芽の数を調節するために、イモの芽が重なっているところを切り落とす。
種イモの重さで、50~80グラムのものは、イモがよく生る。
100グラム以上は生りがよくない。
ジャガイモには、頭とへそ(おしり)がある。
茎がつながっていた部分をへそ(おしり)、反対側の芽が重なっている部分を頭という。
大きい種イモは、へそから頭に向かって魚をさばくように縦に2つに切る。
さらに、頭の芽を切り落とす。
切り口(傷口)が広いとイモが傷みやすい。
切ることによって、イモに刺激をあたえる。
切り口に灰をつけることは自然農ではしない。
1~2日、切り口を乾かしておくだけで十分。
その際、5℃から25℃の場所で保管する。屋内に。
時間がないときは、芽だけ欠く。
自然農では、養分をすべて使い切り、種イモが残らない。
できたイモは、溶けずに、枯れていく。
冬越しすると、甘くなる。
ジャガイモの病気に、そうか病がある。
イモの表面が、でこぼこ、がさがさした状態になる。
畑に石灰を撒きすぎたりするとなりやすい。
自然農では、石灰は使わない。
今回、用意された種イモは4種類。
キタアカリ・・・男爵のいとこ。
シンシア・・・煮崩れしにくい。
アンデスレッド・・・素揚げがおいしい。
インカのめざめ・・・極早生。収量は少なめ。
シンシアは大きめなので2つに切り、ほかは小ぶりなので芽を切り落とすだけにしました。
まな板に包丁で、ひとり数個ずつ実際に切ってみました。
次は、種籾の準備です。
米は、そのものが種で、籾の状態で蒔く。
翌日蒔くために、前日に水選をする。
ボールに種籾を入れ、水を加え、浮いている籾を網(ざる)で取る。
塩水でやれば浮きやすいので選別しやすいが、自然農では、塩水ではなく、水でやる。
苗代の時点でより分けるので、塩水選はしない。
種籾がぬれていると手にくっつき、蒔きにくい。
ざるにあげ、乾かしておく。
用意された今年蒔くお米は3種類。
農林48号・・・幻の、、、。冷えてもおいしい。バラバラ咲くので一度に収穫できず、一等米が採れない。
黒米・・・浮く種籾(しいな)が多い。しなの深紅。もち米。
ハッピーヒル・・・収量多い。福岡正信さんの作ったお米。ハッピー(福)ヒル(岡)。
水選の方法を見学し、実際にやってみました。
<キャベツなど、苗の説明>
ソラマメ・・・莢が空を向いている。
エンドウ・・・オランダエンドウ。豆苗としても食べたりする。
サニーレタス、緑のレタス・・・結球したものは育てにくい。
キャベツ
自然農では、苗が若いうちに植える。
ふたば(養分)があるうちに植える。
30~40日くらい。
ポットの中の根が、まだ白いうちに植えておくとよい。
この根は、畑に植えると消える。
植える前日に、ポットをかごごと水につけておく。3~4時間以上。
苗も寒いと風邪をひくので注意。
植え付けのタイミングは、根っこの状態、ふたばがある、そして、色。
苗の色が濃いとよくない。生長点が明るい緑色がよい。
畑に種を直接蒔かず、苗にすることの利点は、シード権。
秋から蒔くと、寒い冬をじっと耐え、実をたくさんつけるが、あたたかくなってから蒔くと、ぴゅーっと伸びるが、実がつきにくい。
17:00 温泉 ほりでーゆ~
車で温泉へ。あったまりました。
おいしいマクロビオティック料理をいただきました。
が、メニュー控えておくのをすーっかり忘れました・・・。
酵素玄米にもおどろきました。
20:30 学習会
ディナーも終わり、おなかも満足で若干眠くなったころより、学習会です。
各自の畑の計画を立てていきます。
<自分の畑の計画>
まずは、自分が育ててみたい野菜を5つあげる。
自然農法センターの種子カタログの説明。
自然農では、自然農法の種子のほうが育てやすい。
自然の流れ(季節)に沿うことが大事。
生物季節をみる。
ナスは、霜がなければ常緑樹。
自分専用のカレンダーを作っていくとよい。
2、3種の品種を蒔いて比べてみるとよい。
自分の畑のスペースを決める。
2畝あるいは、4畝にする。
ひとつは夏畝、もうひとつを冬(春・秋)畝に。4畝の場合は交互にするとよい。
輪作、混植が基本。
ナス科は連作障害が出やすい。
夏畝にはナス科や、ウリ科。冬畝にはおもにアブラナ科など。
次の年に夏畝、冬畝をチェンジする。
どんなものを植えていくか?
一緒に植えると相性のよい植物、コンパニオンプランツ、共栄植物がある。
キュウリとネギ、ネギは根から天然の抗生物質のようなものを出す。
柿の下にミョウガ。
トマトとバジルはライバル関係。互いに切磋琢磨。
自然農では、草が多いことで、そこにあったものが出る。バランスが取れる。
収量は少し落ちるが、他との関係性をくずさない。
エダマメとネギ、ダイコンとネギ、トマトとパセリはダメ。
キャベツとジャガイモ、トマトとジャガイモ(ナス科どうし)は隣にしない。
ナスはナス科でもインド原産(他は南米)なので、ナス科の隣でも大丈夫。
露地栽培適期表や、混植の方法の例を見ながら、みんなそれぞれ頭を悩ませました。
育てたいもの、一緒に植えるとよいもの、離したほうがよいもの、どれが夏で、どれが春・秋?
さすがに眠気も手伝って、いまいち頭が働かない。
時間も押して、結局、2日目のブランチ後までの宿題になりました。
この後は、睡魔が限界で寝る人(私だ)、お酒を飲む人と分かれて、初日の夜が過ぎていきました。
この後は、睡魔が限界で寝る人(私だ)、お酒を飲む人と分かれて、初日の夜が過ぎていきました。
これから一年間、自然農をともに学び、楽しく、実り多い一年間にしたいですね。
1日目レポート担当 じゅんじゅん(山口)