2012/05/18

’12年(6期) 4月19日20日、1日目-種おろし、苗準備


日時:平成24年4月19(土)20日(日)
天候:19日:晴天、初夏

◆15時 畑にて実習

20時 講義+質問コーナー



◆15時 畑にて実習

【種おろし=種まき】
田んぼに行く、1日前にやっておくことをします。

段取りが大切。 段取り8分と言われます。


【種まきの時期】

桜が咲いたら種まきということを覚えておいて下さい。
大根に関しては桜が満開になったら蒔くと覚えて下さい。
平均気温が1度しか違わないけど、桜見の初期と満開になって散り際と較べると、
夜中の気温が全然違ってくる。

早く蒔いてしまうと、霜にやられて枯れてしまう。
霜にやられなくても寒さゆえにとうがたつ。
花が咲いてしまうことがある。
虫に食べられてしまうこともある。

地温とはお風呂のようにゆっくりと暖まってくる。
急いで蒔くことはない。
桜の咲くのが遅かったら、蒔くのも遅くすればよい。

生物暦のこよみを見直して下さい。



【品種と生育時間】
お米にも、ジャガイモにも、キャベツにも
早稲:早く育つ。
中手:中間
奥手:ゆっくり育つ。       がある。

日照条件にて穂が出るタイミングが変わってしまう。
この米がどこに入るのかは、地域によって変わってしまう。
その地域にぴったりあった中手のお米が育てやすい。

【自然農の多種、時間差蒔き】
自然農の田んぼではいろんなお米を同じ田んぼに植えます。

一斉に蒔いて、機械で一斉に収穫するという形になると揃えた方がよいが、
自然農ならば、人間がやっているので一時に蒔いて、一時に収穫することはできない。
早稲から奥手まで蒔いておけば時間差で作業が出来る。
早稲から蒔いて、奥手まで蒔いていって、収穫も早稲から奥手まで少しずつ取れる。
一枚の田んぼにいろいろな色(種類)のお米を蒔くという理由。

【種籾の選別】
お米は生きているので、この籾の状態でとってあります。
お米は米という漢字、<八十八>の手間が掛かっている。

 その手間の1手間として行うのが、選別。
種籾の中には軽いものと重いものがある。
風選: まず、風で飛ばす
水選: 風で飛ばなかったものを水で選ぶ
水を吸わせるなど浸けておく必要は無い
風や水で浮いてしまう、軽いものを選り分ける。

自然農では苗代を解いて直接田んぼに植えますので、
生育の良かったものを選んで植えれば良い。
普通は苗箱という箱の中で育てるので、生育具合がばらけてしまったら困るんです。
田植えというのは生育がばらけないようにして草に負けないようにする技術なんです。
ばらけてしまったら草に負けたり、ばらばらと蒔くとばらばらに収穫しなくてはならなくなってしまう。
一斉に蒔いて、一斉に収穫できたり、一斉に草退治ができるという技術。
しかし、自然農では、それ程、厳密でなくてよいです。


大切なのは、どのくらいの間隔で植えていくかということです。
ですので、自分の畑に合った本数の株間を計算して、ちょうど良い数を水につけておきます。


【水選】
今回蒔くお米の種類は
●農林48号(うるち米
●黒米(もち米)
●ハッピーヒル(福岡さんが作った:ハッピー:福、ヒル:岡)うるち米


水選しておいて、今日1日乾かしておきます。明日種まきですが、
濡れているときれいに蒔けませんから、平ざるなどにとっておき、一回乾かしておきます。
風通しは良いけれども、鳥に食べられないような所に置いておきます。

黒米もおなじようにします。
餅米はうるち米と較べて餅米の宿命で、浮きやすいです。
種籾の際は、多めに取っておくということがとても大切です



明日やる種まきは、もの凄く丁寧です。
農業はそこで決まります。
「蒔く」は草冠に時ですので、草のように生える時と言うことです。
そういうタイミングに合わせて丁寧に蒔きさえすれば、
草に負けることがなく、野菜が健やかに育てることができます。
蒔き方一つで発芽率というのが全く異なってしまいます。



【自然農の苗の選び方】
無農薬でやり易いものが明確にあるので、そういうものを用意したり、
無農薬、無肥料で育ったもの、そのような状況でも育った種というもの。
実際、ホームセンターで売っているものは、大きいです。



土じゃなくて養分で育てましたよっていう苗だとどうしても畑に移した時にショックで立ち直れない。
一般的な販売の苗は大きいんです。
若苗と呼んでいますが、若いうちの方が、柔軟に対応できる。
ですから、若苗もしくはがっしりとした苗を作る、育てる。
土が多めで、ちょっと固めに、そして水分も控えめに、
環境も暑すぎないところで、もやしにならないようにガッチリと育てておく。
それを植えるっていうことが自然農では非常に大切になってきます。


【苗を選ぶ=双葉付き】
双葉がしっかりついているものを選んで下さい。
これが付いているというのは若い、もしくは余裕があるということ。
これがあるうちに畑に植えてやれば、スムーズに畑で種を蒔かれたかのようになる。


【苗を選ぶ=根の状態】
植え替えられた時に、苗は一回ショックを受けます。
植え時は、根が白い時です。
根を巻き始めてちょっとの時でグルグル巻きではない。
巻き始めて、まだあっさりしているぐらいかなーっていう時というのが一番。

グルグル巻いた後では、一度そのグルグル巻きをなんとか解消してから
根を張り尚さなければなければならない。
自然な状態に耐えられる根性のある、
そして若い苗を植えていくということが非常に大切です。

【じゃがいも】
今回用意したもの
●はなしべつ
●きたあかり
は、無農薬、無肥料のいわゆる食べる用のものを種にしています。

ジャガイモのサイズはいろいろあります。
育ち:無農薬、無肥料で育ったもの
食べる用と種用ではまったく違います。
種用は食べてもえぐい!!絶対食べないで下さい。

- ぶくぶく太っていると今年直接畑に植えると溶けてしまうことがある。

種イモが小さすぎると、50g〜80gの塊が一番良い。