2回目の自然農塾は、冬が戻ってきたかのような寒さの中で行われました。
2日目は雪になるかも!という予報のため、予定が急きょ変更となり、2日目に行う予定だったお米の種まきを1日目に行うことになりました。
定植前の野菜の苗の水やり
田んぼに向かう前に、定植が明日に延期になった苗たちに水をやる。苗箱の外側30㎝周辺もカバーするように水をあげると苗箱の隅のほうにも十分に水がいきわたる。水やりは、定植する前の日の昼間ごろやる(寒冷地だと、それより遅い時間だと凍る可能性がある)。苗には1週間分の水を蓄える能力がある。吸水に3時間程度かかることと、また葉がぬれていると光合成ができないので、定植の時までに葉が乾くようにするためにも、前もって水やりをする必要があります。
桜の咲き始めと満開時では気温が1度違う。桜が咲いたら大根、カブ以外のアブラナ科の野菜の種をまく。桜が満開になったら、大根、カブをまく。
植物は多少過酷な状態のほうがよく育つ。
ジャガイモの準備
ジャガイモの植え付けも、翌日に変更になりましたが、種イモについての説明がありました。
ジャガイモは頭とおしり(おへそ?)を結んだ線で切ること。自然農では種イモのサイズは60-80gが最適(慣行農法だと20g程度)。種イモは植える4-5日前に適切なサイズにけって切り口を十分に乾燥させる。じゃがいものおへその反対側に一番たくさん芽が出てくるがその頭の部分は切り落とす(そうすると脇芽がよく育つ)。灰はつけない。
一番右の種イモの中央に濃いめの黄色に見えるのが頭とおしりを結ぶ線。種イモを適切なサイズに切るときはこれを断ち切らないようにする。 |
種もみの選別
ハッピーヒル(福岡正信さんの種)、農林48号、黒米の3種類のお米の種もみを準備。自然農では塩水につけたりとかはせず、水で洗って浮いてきた種もみは取り除きます(すくい取ったのは食用にしてもよい)。
水切りには一晩かけたほうがよいので、前の日に洗って乾かしておく。お米は多めに用意しておく。
種もみとして保存するものは脱穀も別にする。病気が出ることもあるので、種もみは少なくとも1年分は余分に取っておく。
<種もみの保存方法>
黒っぽい一升瓶に8分目まで、種もみを入れ、半開きにふたをして1か月おく→中で籾が呼吸することで、二酸化炭素がたまり、種もみに虫の卵が混じっていても、酸欠になって、孵化できない。
お米の種おろし
田んぼに行きましたが、田んぼに見えず…。
田んぼに生えていた草たち |
田んぼの隅に、前年の秋に苗代をつくっておく。苗代を作るときに米ぬかを振り、藁を敷く(藁の穂の部分が苗代の真ん中に、根の部分が苗代の端に来るように)。
苗代を覆っていた藁をどかす(この藁は、種まきが終わったら、また苗代に戻すので、方向をそろえて置いておく)。
藁をどかした苗代 |
雑草や残った藁を漉き込むと、発酵して発芽・発根障害を起こすので表土1㎝は剥ぎ取る。
根切りをし、鎮圧して、高さを一定にする。鎮圧してもまだ高低差があったら、苗代の外の場所を選び、草を刈り取り、表層から1㎝の部分は取り除いて(その部分は発芽準備ができている草の種がたくさんあるため、使わない)その下の土を取ってきて、苗代の低いところに、土をほぐしながらかけていき、苗代全体を平らにする(←すごく重要)。
苗代の準備ができたら、いよいよ種おろし!なるべく等間隔になるように撒く(等間隔に撒くとあとで種もみの位置の調整が楽になる)。
種が等間隔でない部分は、手作業で間隔をあける(確かに大変でした)。種のサイズの2倍の厚さに土をかける。
燻炭をまく。その上から藁を5㎝程度の長さに切ったのをまく。その上から最初にかけてあった藁を元通りに戻す。不繊布をかけ、ペグで止める。
まず、燻炭をぱらぱらと |
その上から藁をまきます。 |
種おろしが終わるころにはすっかり体が冷え切り、その後温泉へ直行! 熱いお湯につかって、元気を取り戻しました。
レポーターRM