2013/05/19

あずみの自然農塾5月2日目



2013年5月19日
曇り夕方から雨
7時半からシャロム前に集合して田んぼに8時に到着
13時20分まで畦塗り
(途中10時10分から12時までシャロムでブランチ)
この後、各自の畑に種まき、苗の移植

あぜ(畦・畔)は、水田と水田の境に泥土を盛って、泥土のきめ細かさを利用して水田の水が外に漏れないようにしたもの。
漏水が多くて水をかけ流しにすると、水温が高くならないので稲の生育が遅くなる
水を溜めて日中水温を上げて夜を越すことはマルチと同じ役割
自然農は、まず、耕さないので、たくさんの草の根の穴があいていて水持ちが悪い。更に無農薬のため、もぐら、ネズミ、ミミズ、オケラが多くて土に穴をあける
90%は畦から水が漏れるので畦塗りが大切
すぐに乾いてひびが入るから本来は3日かけて畦に泥を塗る
3日目に仕上げてから水を張っておき乾かないようにする


畦塗りのためには、畦の表面だけでなく水路からのこぎり鎌1本分畑の内側まで草刈りをしてツルっ禿げにする。
刈った草を畑全体に撒くのだが、ポイントは麦の育ちの悪いところは、栄養が少ないか水が冷たいので、厚めに草を撒く

草刈は、太陽が高くなる前にするべき野良仕事
草が夜露で濡れていると刈り易い、砥石も濡れて研げる、草の繊維のケイ素は刃よりも硬いため、乾燥した草を刈るのは刃が減るのでもったいない

畦塗り
取水口から水路に水を引き込んで止めて、水路を歩きながら前に水を送ったのを確認してから、水と土が分離しているので、コーヒーを入れるときのように蒸らし、水路の土を足で捏ねて泥にする
セリの根はとる
乾いた土は水が浸透しづらくて、急な斜面だと泥がのらない。
畦の斜面を削った土を、鍬や足で踏んで泥にして泥土にして、水を切ってのせる
斜面は最小限の土を崩す、土を水に馴染ませて泥にして、斜面にのせて、平らにして穴を塞ぐのが目的だから



田靴(ジャストフィットの長靴)は泥土の中を歩いても長靴が脱げない

土を削った所に足や鍬で水をかける
土に水が馴染んでから斜面に階段(あまり上部に作らない)を造ってに泥をのせる

泥を塗って叩いて水を抜く
押して空気を抜いて平らにする、ピタッと鍬を強くつけると泥が落ちてしまう
泥は上にあげると勝手に垂れてくる、

       畦塗り鍬

あとで土が乾くと穴を開けられなくなるので、畦の天井に鍬の刃の角で扇状の穴をあけておく
6月になったら大豆を穴に入れてから刈った草を濡らしてのせるだけ
6月になって虫が多くなると、鳥は豆を食べなくなるので土は被せない
大豆は畑なら60-70粒だが水田なら130-140粒とれる
一本仕立てにして木にする
大豆の根で畦が崩れにくくなるメリットがある


苗代には陸苗代、水苗代、折衷苗代がある
水田は水を張ってもすぐに抜けるが酸素も同時に入る
稲は水陸両用、水苗代なら中干しで陸苗代として慣らす
自然農は、水が無くなったら入れるので、最初から慣れている

アメリカフウロ:性質が悪い


レンゲ
             

レンゲの根粒菌の窒素固定力は強大
根粒菌が多いところは土が痩せている、これがないところは、土が肥えているか、水分不足
レンゲやアルファルファを稲刈りの前に撒いて緑肥にする
ライムギ、ライコムギ、二条オオムギ(ビール)、六条オオムギ(押し麦、雑穀、パン)も

水路にはセリが自生して食材にしていた(アクが強い、食べ過ぎると気持ち悪くなる、コップの水に漬けておいて根が出たらプランターへ移植、天ぷらかよく湯がいてサラダ、胡麻、くるみ和えに)

畦豆:大きいのが大豆、小さいのが小豆と呼称
里イモ:田圃の脇の水が漏れる所、元は東南アジアの田イモ
クワイ、空心菜(朝顔菜)、マコモは水生植物で田圃の脇で作った
マコモは水の取り込み口の冷たい水で育ち、水質浄化にも役にたった
水温は水口が一番低い、水口からもち米、赤、緑、黒、白米、苗代とカラフルだった
稲刈りも、水口から早生、中手、晩生の順

外来種の雑草であるキシュウスズメノヒユは切って置いておくとサツマイモのように脇から根を出すので、根の土を落として畑から持ち出す
竹さんは、畑の隅に重ねて米ぬかと交互に重ねて発酵させると種も発芽しない
翌年、苗代へ入れ緑肥にする


田植えまでムギは刈らないで倒して草を抑える
刈ってしまうと水陸両用の草が生える
水を張るとムギは枯れる
ムギ、米の連作不耕起:福岡正信氏

植える苗は30㎝
昔はもっと大きかった、水が冷たいので6月中旬から7月に田植えをした

農薬や化学肥料を使う隣の田んぼとの境には、モグラが穴を開けて隣の水田に水や雑草の種などが漏れないように畦シートを使う
モグラの穴は踏みつけてつぶす



田圃は生態系維持にとても大切
除草剤やコンクリートで水たまりがなくなり、メダカ、黒メダカ(日本メダカ)、ザリガニ、ドジョウがいなくなり、トキやワシも激減した。


 
                       
ヤゴ
オケラ:北海道にいないのでヤゴかと思った 



トノサマガエル

                                                            
ほとんどの絶滅危惧種は田んぼ由来
トノサマガエルのオタマジャクシはアマガエルより大きくなるのに時間がかかるので、田圃の中干しで死んでしまう     
カエルは素手で触ると火傷をする


14時から野良仕事を開始

サツマイモの苗
新聞2枚にくるんで、自宅で水きり(水を張った容器の中に茎を入れながら切って導管中の水とつなげて水あげをはかる、表面積を大きくするためはさみで茎を斜めに切る。空気中で切ると切り口から導管に空気が入る)してから植える直前まで水に浸けておく
水はけを良くするために出来るだけ高い畝に
植え方は、舟形、直刺しもあるが、今回は斜め刺しを採用、細めの支柱を45度に挿して、その穴に苗を入れる、支柱を抜きながら挿入するのがコツ、苗の分節3-4ケを土の中に埋める
苗の上部には3枚の葉が残るようにする
草を良く刈らないとネズミ(雑食なので、モグラは肉食なので食べない)に食べられる
苗間に極早生枝豆をコンパニオンとして植えるのも可



トウモロコシ
一般的には苗間25―30㎝
今回のトウモロコシは未来7000超密植型のためマッキー1本分でもOK
絡まった苗の根を、切らないように株を解しながら分離



植える所だけ草刈りをする

8本植える時は、粗方草を刈る

植え方の2つのパターン

①土に穴をあけて1㎝地面から低くなるように?穴の側面に苗を押し当てて、掘った土の上下を入れ替えないでそのまま被せる




②ジャガイモの植え方同様に、移植ごてを使い土を掘らないで、穴を押しあけて、差し込んで植える



周囲の草を刈って、ドッサリ補いをする
夏草が出てほしくないところは刈った草を厚く敷く
種まきではないので根切りは不要
苗間にエダマメを1穴に3個植えて、2本仕立てに
ラッカセイも、植えるところだけ草を刈って、親指が入るくらいの穴に、隣り合わせに3個、莢のままなら縦になる。指で土を戻して、刈った草を戻して終わり、丸い葉があると芽が出にくいので注意
7月になったらツルありインゲンをまくと、とうもろこしが支柱になる



ネギ
袴(分けつするところ)の隠れる所まで土寄せをして十分に草を刈って敷いておくと、土が乾燥しないので後日の土寄せがしやすい
米ぬかを草の上からかけてノコギリ鎌でなじませる
ネギ坊主は採らないと種に栄養が行って根が太らない
刻んで薬味や天ぷらにして食すかウリ科やナス科の傍に虫除けに
ネギの後に秋にホウレンソウを作れる



スイカ
1㎝浮かせてネギと夫婦型混植
苗を植えてから周囲の背の高い草を刈って、苗の中央を空けるようにしてかぶせる、乾燥と地温をあげるため
草の上から米ぬか1リットル(両手で掬える量)の補い、鎌で叩いてなじませる、糠との相性がいい

最初にできた実はピンポン玉でとる(種が多い)
安曇野は最初の実を採ると、夏が終わってしまうので採らない
ヨトウムシ
ヨトウムシ(夜盗虫)はとる(葉の食害)







米ぬかの施しの量
ウリ科(ズッキーニ、カボチャ、マクワウリ):一握り
スイカ、メロンは甘くするために1ℓ(両手)
キャベツは葉の緑が薄い時に補う


ダイコンは5月まで、3㎝間隔で、エダマメとの相性がbest
カブは2㎝間隔で、早生なのでエダマメ、ダイズをまいてから播く
草を刈りすぎると土が乾燥する
ヒメジオンは開花したら根を残さないで引き抜けるようになる、開花前は、刈った茎からでる脇芽で増殖する


二日目は、朝の野良仕事をしないで、寝坊をしたため、ブランチの食事をとっていた時間以外は、働きづくめでした。
自分に体力が以外に残っているのに感動していました。
夕方の残業中4時半頃から雨脚が強くなるも、一応の野良仕事は終えることができました。
後でやり残した種まきがあることに気づき、家の庭に植えることになってしまいましたが。

竹さん、ぐっさん、皆さん、ありがとうございました