2013/11/30

あずみの自然農塾 12月 1日目


20131130日(土)

奇跡的に二日とも天候に恵まれて、寒いながらも快適に作業を楽しめた
第1日目は、翌日の味噌作りや餅搗きのための準備、そしてお土産用に収穫したての野沢菜の切漬けを仕込んだ

翌日の餅搗きの準備
乾燥した木臼が割れないように、前日から水に漬けておく
木製のものは、鍬もそうだが、日陰に保管(日向では乾燥してどんどん縮む)、使用前にふやかして使う、鍬は芯まで濡らすと腐るので要注意

玄米餅は上手く搗けるように、精米機で軽く米の表面に傷をつけて、出てきた糠をもどして一緒に蒸す、米はきちんと研ぎ(糠を米に吸わせないように)、水を十分に吸わせる、上手く蒸すためには1時間前には水切りしておき、蒸気が出てくるまで蓋を開けておく



味噌作り 他の発酵食品に使える知識 寒造りで雑菌が入らない、しかも合成菌の働きで分解だけでなく旨みが蓄えられる
寒造りは長野では3-4月、関東だと12-1月になる

30キロの大豆を一晩水に漬けると60キロ、30キロの麹と合わせると90キロの味噌になる、大豆と麹、1対1で信州味噌になる




ぐっさんが鉄製の中華鍋を大きくしたような鍋で大豆を薪で炊いてくれた、大豆が親指と薬指に豆を挟んで簡単に潰れる硬さになったら、あとは余熱で、もしくはおきびで炊くため、火を落とす。明朝、丁度いい温度になったら、大豆を潰して味噌作りをする
 
ムギ踏み
年内に1-2回、苛めてまだ大きくさせないで根を張らせるため、踏み方は、ローラーをかけるように、フカフカして浮いた根を戻すようにしっかり踏む



野沢菜漬け
本来の野沢菜は霜に当たる長野県でしか育たないし、漬かるのに時間がかかるので、今のお土産の野沢菜は、白菜を掛け合わしたF1だ
切漬けは即席漬けで、塩漬けの野沢菜が漬かる翌年までの食べ方、6月に青いものが食べられるようになるまで、酸っぱくなった野沢菜漬けは炒めておやきに、更に煮物にして食べる
美味しいのは葉と茎そして株
収穫の仕方:収穫時土を葉につけない、向きを揃えて置く
のこぎり鎌で、株の赤い所の3センチ位下を泥を付けないように切って収穫


 







葉の先端は霜やけが酷いし、灰汁も強いので、茹でる時は先から入れて灰汁を落す、先端は切って落とす
洗って切って、酸化すると苦くなるので空気を抜いてビニールに入れる

少なめに昆布を入れて、好みで鷹の爪、適量の塩を入れてよく混ぜる



その後しゃくなげ荘と穂高健康温泉館に別れて、汗を流し19時時頃から一品持ち寄りディナーが始まった

以下は、食事中の講義の内容です
とても濃い内容なので、そのまま文字起こしを載せます

土壌分析
PH5.56.5弱酸性が理想
7以下を酸性、以上をアルカリ、7は中性
何故弱酸性がいいか
養分から:Ph5以下の強酸性になると、溶けちゃいけない重金属も溶ける程の砂漠のような条件になる、逆に砂漠のような作物は酸性の方が育ちやすい、例えばスイカ、ジャガイモ、大根、ブルーベリー、ツツジのような森のものは育つ、野菜は育たない、
ブドウは地中海なのでアルカリで7以上
アルカリになると養分が溶けない、Ca,Mgが入ってるので硬水で育つホウレンソウ、ネギ、エンドウ、キャベツは石灰を入れないと育たないといわれてる
日本は酸性がメインなので
淡路島は玉ねぎの産地なのは、元水田だから

ジャガイモとホウレンソウのストライクゾーンと被るところが5.56.5
養分がほどよく溶ける
弱酸性だと微生物は活発に働く
アルカリになってしまうとダンゴ虫がでる、コンクリートブロックを動かすほど、根こぶ病や根こぶ線虫は酸性が大好き、5以下になるといい微生物は住めなくなるので、養分も吸えないし野菜も育たないという悪循環になる
戦後どこを調べてもPH5以下だったので石灰を100g/㎡推奨した
焼畑は灰で一時的に555になるのでカブとか育つ、そして、また森にする循環農法だった
ところが、今、長野では平均7.8超アルカリ、一部は8.2極アルカリ
石灰岩を砕いて作った石灰を一度投入するとセメント材料なので、簡単には動かない、溶けない
10年間何もしない畑で7.5だった、この場合は何も入れない方がいい
検査は500~3000円、以前は万だったが、たい肥などのコマーシャルが書いてあるので最近は安くなった
ちゃんと調べないで投入するとクレームになるし、何もいれない方がいい畑がでてきてるためもある
今まで化学肥料を使っていた畑なら生き物はいないので、自然農にすると、いきなり病虫害がふえるかもしれない

化学肥料を入れるとECが極端に上がる
土壌EC(電気伝導度で土中のイオン濃度を示す)は硝酸態窒素含量と比例
竹さんが調べると大概0.01(正常値0.08~0.15無農薬の場合)
農協で調べると0.3までOKと書いてある、窒素が多いから野菜がとても育つ、でも、必ず虫に食われる、無農薬で0.3はありえない
EC0.08~0.15は生き物が生きてるだけでこの位になる、食べて糞をして、また、食べられるから、窒素循環そのもの
だから、0.1前後あれば生き物が生きてる証拠、硫安という窒素肥料を入れれば、すぐにEC0.10.3に調節できる
窒素は化学肥料で一番入れやすいもの
無農薬でやりたいと調べると0.01が出てくる、これは0に近くてこれ以上測定不能な数字
これから入れる養分が生き物を増やすものか、養分だけをいれるかで、ずい分変わってくる
0.10.2の目標数値を鶏糞とか化学肥料の硫安とかで達成しようと思ったら、振る量を間違えなければすぐに達成できる
雨で流れたり、アンモニアで飛ぶので毎年入れないといけない数値
シャロムの土壌は何も入れなくとも0.080.1あると思う
営みが重なって、生き物が生きてるので、入れないのにある
それが無肥料栽培であったり、不耕起、自然農法や自然農の世界だ
ECを見ると現在肥料がどのくらい余ってるか、生き物がどのくらい動いてるかを類推できる
例えば、0.01の人が米ぬかを補いました、ところが、米ぬかを分解してくれるものがいない、そうすると効かない
ある畑では、藁とか草をたくさん敷いてあるのに、次の週には藁や草がなくなってる、全部分解してる、ミミズがきて、そういうところでは、窒素を与えなくとも何かひいておけば窒素に変ってる
化学肥料なら入れたものが点滴とかサプリメントみたいに効くので、入れた量を考えればいいが、生き物を育てながらやっていくのなら、米ぬかを分解する菌がいない畑なら、米ぬかよりも水に溶けやすくて分解されやすい油粕を入れる必要がでてくる
米ぬかや油カスが効かない全然生き物がいない畑、、EC0.01のような畑なら、まず、たい肥を入れて微生物を最初にいれないといけない
もしくはボカシといって、米ぬかを乳酸菌などで発酵させた、いわゆる離乳食やお粥みたいに食べやすい形にしてから入れる
EC0.01の人は、抜本的な土造りから始める必要がある
0.09の畑なら、養分はある、この養分は何由来か、今まで有機農業をやってたら、前の人のがあったんだ。もしくは去年まで化学肥料を使ってたらその残りがある、それでは生き物が出してる数値ではないな
入れ続けないといけない畑にするのか、入れなくともいい畑にするのか。今まで化学肥料を使ってた畑は、寝たきりの人に例えられるが、自然農はフルマラソンに近いので、いきなりフルマラソンの練習をしたら壊れるのと同じなので、時間がかかる。
トレーニングの順番を考える、いきなりにはうまくいかない
今まで有機農業をしていたら、もしくは昔ながらの農業をしていたのなら、0.08あったり、生き物がいるので、軌道に乗ってるから軌道をこわさなければいい
PhECを見れば、いきなり自然農、無農薬栽培ができるのかがわかる

次にCECがある
これは土の胃袋の大きさ
例えば、こちらの畑は7.5、こちらは15.6で倍違う
10以下の畑はたくさんのものを入れると、消化されずに胃に負担をかけてしまう
CECが大きければ、米ぬかやたい肥をたくさん入れてもすぐに吸収してくれる
CECが小さければ消化不良を起こすし、雨が降れば養分が流れていくので、こまめに補っていかなければいけない、特に砂地とかだ
だから粘土質の畑はCECが高い、砂地、砂利の畑は、水はけがいい分、養分が逃げやすいので、CECが低い、CECを見ると、養分の補い方がわかる
15~20あると最適あるいはやりやすい
これは一般的な話で、例えば、CECが5以下の砂地が出てきたとしても、サツマイモにとって最高、鹿児島や火山灰土、五郎島(石川県)はCECが低い
ごぼうにとってはスーッと根がはりやすい、悪いわけではなく全部にいいわけではない
CECが低い畑は、いわゆる腐食が足りない、駄々漏れなので、そこをミミズの糞とか亡骸の層が溜まってくると水持ちが良くなってくる、そして養分がその水に保持されて居続けるから、平たく言うと胃袋が大きくなったということ、CECが高まる
CECが低いほど草マルチや補いををコンスタントにしないと、ただただ漏っていく
り ん酸が不足してる畑は、リン酸が好きな野菜の育ちが悪くなる、水に溶けなりん酸や火山灰土では土がリン酸を全部ホールドしてしまう(アルミニウムと結合) ので野菜にいかない、土が保ちきれないほど入れないと野菜にリン酸がいかないので玉ねぎやイチゴなら小さい、、稲なら細い
あまりにもリン酸が低いと、リービッヒの最小則でリンがネックで、大豆、玉ねぎが育たない
Ca(石灰)Mg(苦土)、KPの4つの要素は、とても不足すると、それがネックで他の養分が吸えない、他の養分を生かせない畑になりがち
土壌分析ですごく足りないのか、もしくは逆にCaが必要量の二倍でCa過剰、Caが入るとPhも高い関係性があるが、高すぎてKが吸えなかったりする
4要素は不足しすぎても、多すぎても問題で、標準前後だったらいい
K不足の畑はCeを吸いやすい、K不足の畑で、Kが大好きなサツマイモを育てるとCeがたくさん移行してしまう
悪魔のCaといわれてるStCa不足だと吸ってしまう
CeStは土から作物へ行く移行係数は0.1%で1/1000
1000倍入って1になるので、計数不可になるのはほとんどの野菜がそう
ところが、からし菜、サツマイモ、ソラマメ、ジャガイモはK依存度が高くて
土からCeが移行しやすい作物
それらはCeが出やすいので、吸わなくともいい環境にしてあげる
チェルノブイリ基金でCeは計ってもらえるが、土にはあっても1000分の1なので野菜には出ない
KCaについては、少し多めに入れるように指導をしている

土壌検査の結果では、化学肥料を使う畑でのパーフェクトの数値が円になっており、無農薬での数値ではなく、Kが多くてもOK
自然界では落ち葉があって、Kは高く出る、Kを入れなくとも草マルチでOK
逆にK過剰の畑は、120%ならいいが、250 ~300 %は入れすぎ
牛糞の入れ過ぎがほとんど。牛が草を食べて糞をしてそれを発酵させて9割、で1割にもみ殻などを入れたたい肥が多い。牛糞たい肥もしくは藁を入れ続けた畑はK過剰の畑になる、そういった畑はCaMgを吸えなくなってくるので持ち出ししなくてはいけない

多すぎるもの、少なすぎるもの、胃袋の大きさCECPhを把握したうえで畑としてからやるならやり易い
自然農を上手くやってる人は有機農家がほとんど、川口さんしかり
戦前は有機肥料、戦後農薬で体に障害が出たから有機にしよう、無農薬栽培、自然農に走る、技術もあるし、元々畑もあって、少し病んでただけだから、地域にも馴染んでたので
我々は、畑でないところを畑にしなければいけない、そこでやる技術も身に付けないといけない、安曇野で上手くいっても、東京、千葉で修業してきて安曇野に来たら全く通用しない
種を撒く時期も全然わからない、2月に種まきすると3か月も育苗を続けないといけない、5月末まで移植できないから
最近は4月に種まきしてる、1か月半も遅くなった
東京は梅が咲いてから桜が咲く、梅、桃、桜の順番
長野は一斉に咲く、梅の次の週に桜みたいに
畑、地域風土を知らないといけない
もう一つ、種、川口さんには元々の種がある
我々は、化学肥料、農薬で育った種を買わなければいけない、無農薬でも海外で育った種を使わなくてはいけないので、種自身もその地域を知らないので時間がかかる人は3つの条件があってうまくかない
地域風土を知らない、人間が信用できないから畑も貸してもらえないし、いいところを貸してもらえない、畑になってない
栽培も身につけるのに3年、そして種も3年やってその地域風土を知ってくれる
同時にすると3年で済むが、ばらばらにすると3*3*3で27年かかる

畑ではない生き物が住めない、野菜が育たない所だと思えば、まず、畑にするのがありだと思うし、1,2,3年目の1-2年はこの畑にいつ撒いたら適切か、一番うまくいくのか、種を撒くときは3回に分けて撒く
4月の上旬、中旬、下旬の何時撒いたらストライクゾーンかを知る
大根も2-3種類撒く、3回に分けて、9パターンとれる
シャロムだと短い大根しかできない、作土層が浅いので練馬大根とか無理
この大根はこの時期で、この大根はどこでもダメだとわかる
それを最初の1年から3年の中でやっておくと、3年目にこの大根がいいし、この時期に撒くといいことがわかる
そうやってると、種も教えてくれるようになるから、種採りしていくにも種の方も、早く芽を出すとか、後から出てくるとか
面白いのは、フタバ種苗(沖縄)から島大根を買った、種をとってるのは台湾、芽がでないとクレームしたら、うちは出ますとだけ
次の年に出てきた、安曇野の夏は、種は夏と思わなかった、冬を越して真夏に芽がでた
土壌分析で自分の畑の過不足を知ること、種と栽培を積み上げていくことで素直にできる
畑が広すぎると全部中途半端になる、自分が絶対できる面積にしてから、これくらいやろうかな、これから始めようかと広げていく、余った畑は、草を生やして、刈って野菜にマルチする
大根の種は余ったらジップロックに入れて、乾燥材を入れて、冷蔵庫で保存すると3年もつ
最初から3種類やれとは言わないが、大根が悪かったのか、栽培方法が悪かったのか、撒く時期が悪かったのかがわからない、そうすると1年に一回しか出来ない、結局自然農でできなかったで終わってしまう
最近は異常気象なので、竹さんも同じところでやってても、3回に分けて撒く
そうしないと、9月中に撒かないと、10月に夏日では間に合わない
自給、種をとり続けることを考えると、3年もやってると元の種を買えなくなるので、どうやったら撒いた種を残せるか、1回じゃない
買えるうちはいいが・・・

診断してから、何かをいれたとする
暖かい気候で入れてから1か月した時に、もう一回診断してみる
化学肥料は入れたら効く、有機質肥料は入れても効かないが、入れたのがどのくらい反映されてるかデータをとってみる
ビフォアーからアフターで、毎年3年間アフターの時期にデータをとり続ける
数値が一向に変わらないのに、野菜が育ったらそれでいい

一つは、冬畝(春と秋)、そして夏畝、これを交互にやる
夏野菜で草マルチした所なら、秋に大根、白菜も育つ、夏野菜で土作りする
春野菜、秋野菜は、その年はダメでも、翌年、夏野菜を1回やったところは良くなる
もう一つは連作、どこかに持っていかない方ができる野菜はある
例えば、サツマイモ、ニンジン、ニンニク、やるほどなる野菜がある
ジャガイモは夏畝、冬畝に入れてはいけない、専用区を作る
ジャガイモとネギの交互に
ジャガイモは掘り起こすから、ジャガイモのところはテントウムシダマシが絶対いるから、トマト、ナス、ピーマンが育たないので入れない
ジャガイモはフロンティア作物なので連作しない方がいい
マチュピチュに段々畑があるがジャガイモ畑には他の作物を植えない、主食だから
ジャガイモを掘ると土を動かす、ネギも土寄せして土を動かす
ジャガイモが終わった後、ジャガイモが枯れて腐って、アンモニア窒素が高い所がネギが大好き、ネギは抗生物質を出す菌で殺菌してくれるので連作障害がでない
ジャガイモの後のネギが最適で、ネギの後のジャガイモが最適、ネギの方で補って、ジャガイモは植えるだけ
ジャガイモを植えてる間にネギも植えてる、玉ねぎは無理、玉ねぎは専用区
ジャガイモはネズミに食べられるが、ネギは食べない

作れば作るほどいい組み合わせ
ムギと大豆、それ以外の夏野菜や春秋野菜は交互に
ナスの後に白菜、カブが土作りしてくれるなら交互に
サツマイモばかりやって方が土が良くなるなら動かさない方がいい

本に書いてある、輪作対策は3年はできるが、4年目はない
エンドウは5-6年、スイカは10年空けないといけなくなる
ところが、エンドウが終わったらインゲン、そのあとキュウリ、そしてまた、エンドウ、インゲン、キュウリ、もしくはエンドウ、キュウリ、インゲン、エンドウでやるとずっと土を使える、移動すらいらない
緑肥は両刃の剣で、たい肥も肥料もそうだし、よく効くものは悪さもする
野菜の土に赤クローバーを撒くと野菜すら育たなくなる
赤クローバーだけ撒こうとすると草に負けるので生えてこない
ヘアリーベッチは、カラスノエンドウのお化け、窒素を固定してくれる、夏場には枯れて草を抑えてくれる、ところが長野県で撒くと野生化して夏に枯れない、種が落ちると、ムギを撒けば絡みついて全部落ちてしまうし、野菜すら育たなくなる
使い方を誤ると、逆に上手くいかなくなる
お勧めは、通路の真ん中にミックスとして撒く方法と、通路でない畦で野菜が来ない所で白クローバーを撒いておけば草を抑えてくれる
野菜の所に白クローバーは撒いてはいけない
拡大しようとする畑に、白、赤クローバーを撒くと、毎回草マルチに使えるが、そこは畑に変えづらい
エンバクとクリムソンクローバーなどの1年草を撒いて、刈ったらまた生えるのでマルチに使える
今後の計画を立ててからでないと扱えない
各地の撒き時がある、長野だと9月まで撒かないと間に合わない
春先は3-4月でないと間に合わない、5月だともう遅い
11月末だともう撒けないから、来年の春にすぐに撒ける状態にする必要がある
撒く種類の種を揃えておく、初めから良い草が生えるとは限らないのと、大量に草を刈って敷ければ何でも育つ
大概は刈って敷く草がない、だから緑肥という話になる
緑肥も3-4年すると、元々そこにあったもの以外なくなる

たい肥は瓶を使って完熟チェックしてから使う
市販の9割は未熟たい肥だった
畜産業の糞はたい肥化して処理しなければいけないので動物性の糞がメイン
いいたい肥は動物性が2割以下で、これは少ない
たい肥屋は糞を処理したくて出しているので糞が9割
動物性が入ると発酵しやすい、60-70度で1か月以上発酵し続けていると雑菌が死ぬ、草の種が発芽して死ぬ、種の雑菌も死ぬ
牛糞たい肥を買ってくると、餌の遺伝子組み換えは論外として、買ってきた飼料を食べてるので、外国の強雑草の種を食べて、そのまま土に糞をだし完熟させずに出してるので、種がそのまま入ってきて、外来種をそのまま撒くことになる、太刀の悪い草が生える
農家はコストをかけない、代々の畑は土作りができてて、何を入れてもなんとかなる
田舎で、田圃とか畑に、食べカス、カボチャの傷んだのとかじゃがいもの腐ったのを、隅っこにおいてるが頼もしい畑だから、何を入れようが腹痛を起こさない
自分の畑に傷んだものをいれようなら病気になる
大概、入れたものが悪さをして出来なくなってる相談が多い、入れない方がよかった
石灰でそうか病になり、入れないと作物ができないと
いつもの半分の量の石灰と二列作ってよかった方を採用してくださいと返事する

何が自然かが分からずにもがいた
野菜それぞれで自然が違う
アンデスの砂漠から来たジャガイモにとっての自然は、Ph5、痩せてて、病気がないこと、紫外線をたっぷり浴びて、水分を減らすこと。
元水田でジャガイモを作ること自体が不自然極まりない、養分のない畑、砂漠に植えられることが前提で、種でなくてイモという養分を貯めてるので、肥料を入れない所に育つことが前提なイモを、肥料を入れたところに植えると合わない
ジャガイモは4月に植えて7月に収穫するので、4月にたい肥を入れても4月には寒くて分解されなくて、5月に分解されてガスが出ている最中に育っていく、ガス中毒で育っていく
ネギは地中海気候でアルカリ大好き、Ca,(石灰)欲しい、腐った処で消毒しながらいけるから未熟たい肥の方がいい、草の上から米ぬかを撒いて、土を寄せてまた、草マルチする、ジャガイモが枯れて、未熟なイモが溶けた所に植えた方が、ネギには自然
ジャガイモと一緒に植えておいて、ジャガイモがを掘った時に植え替える
土を空けておくとその間砂漠にする(菌を殺して、養分を残して砂漠に)
環境をどんどん悪いようにしてからネギを植えてもだめ
絶え間なく草か野菜が植えてあることが条件
日本で育って上手くいくのは、大根、ゴボウ、カブ
野菜は山には生えてない、ほっといて育たない、品種改良が進んでる、大玉トマトなら肥料をいれてあげないといけない、

まず、畑にしてから自然農に、
全部畑にするのは大変なので畝部分だけ畑にする
畝 と畝の間の通路は50センチ空けて、その真ん中にエンバク、クリムソンクローバー、セレナイグラス?、赤クローバーこの4つを最低ミックスして、通路の真 ん中(跨げるから)15センチの溝を掘り植えてから絶対に30㎝になるまで踏まない、花が咲く前に必ず刈る、刈るのをやめると枯れて終わる
長野だと、4月9月だが、暖地の名古屋あたりだと10月1月か2月3月
エンバクを買うと袋に時期が書いてある
60センチなら二列植えられる、真ん中を歩ける
畝は絶対踏めない

カブトムシの幼虫のいるたい肥は発酵温度が足りなかった、または、発酵後そのまま置いておいて卵が産まれたか、悪いものではないが、混じってカナブンとかハナムグリの幼虫がいると、カブトムシと違って野菜の根を食べるので、土に入れる時は使わない
40度以下になると、また入ってくる
いいたい肥は70度を1-2か月キープして、そのあと40度を保つ
ボリュームがないと(最低80*80*80㎝)温度が逃げる
切り返さないと下が酸欠になる
マニャアル的には、1,2,4,8週間で切り返し
温度が60-70度をキープするために切り返す
発酵がピークの時に切り返さないと温度が下がる
材料が切ってあるのか切ってないのか、発酵しやすい材料なのか、じゃないのか、藁主体なのか、落ち葉主体なのかで全然違う
温度と水分を見ながら
温度が高いと蒸発してるから水分がなくなって発酵が止まってしまうから水分、たい肥を追加する
積んで3日で発酵しないといけない
発酵しないということは、温度、酸素、窒素の割合がおかしい
足すか引くか、水が多くてもダメ、酸欠になる

河合産業 玉搾りのなたね、ゴマ滓、めんつゆ滓
それは畑には使わない、ニワトリの餌に混ぜる、その糞を肥料にする

そばとムギではムギに補いが必要
そばと大豆とムギと大豆、大豆を入れると補いはあまりいらない、大豆は来年
大豆まで開けておくか、ムギをまいて青いうちに緑肥として、鎌で地際から刈て漉きこむ

化学肥料の田んぼを翌年無農薬にすると、間違いなく草の天国になるので、一度畑にすると、田圃の草が生えない、畑にしてから田圃にしたら田圃の草が生えない、一度大豆をいれて仕切りなおす
10月に稲刈りして、稲の株を漉きこんで、5-6月に大豆を撒いて、土寄せする
どんどん土寄せをしていくと、畝を立てるようなもので、田圃に空気が入る
より乾くので、田圃の草のスイッチはオフになる
大豆を10月に刈り終わったら漉きこんで、念入りに代掻きをして平らにする、水はけがよくなってるから、無農薬の田んぼにする(漉き込むのは自然農ではなく無農薬の方法)
肥料は大豆がうまく育つならいらない
大豆が育たないようなら入れた方がいいが、まあ、いらないだろう
むしろ、稲を機械で植えてから、チェーン除草とか株?除草をして、米ぬかを補う、草が生えてから抜いたりするとダメ
チェーン除草は平らな所が絶対条件、水を張っても自ら出る所は草が出る
水を入れ過ぎると稲が生育しない
田植えをして、稲が抜けなくなるのに、植え方がよければ、4日、遅くて1週間かかる
稲が抜けなくなったら、チェーンで引っ張り、稲がすべてなぎ倒される、発芽しそうな種はチェーンで攪拌されて発芽できなくなる、ムギと同じく、根を張ってる稲なら抜けないから
稲作ができてないのに無農薬をすると失敗する
大概、草によって上手くいかなくなる、負の連鎖が続く
慣行農業で除草剤を使って止めていたものを、コナギとか色々な草を出して、それが種を落して、と悪循環
どこかでさっと畑に、大豆に切り替えて乾かして、水田の草の悪循環を断ち切って、一回酸素が入り乾くことで、窒素が固定されたりして土が蘇る
そこで下手に有機物を入れると草が生えるので入れない、入れなければ草が生えない
稲を植えるから攪拌されて、その上から米ぬかを撒くと発酵して草の芽が出づらくなる、補いと発芽抑制の2つの目的
チェーン除草してすぐに米ぬかを撒く、1週間おきにチェーン除草する(2-3回位)そして水を管理すると理屈上、草は生えない
稲が大きくなる前に草が生えると稲が負けるので、稲が大きくなれば草を抑えてしまう
化学肥料の場合は、たくさん植える上に化学肥料でドーピングするので、初期生育がとても早く最初の1か月でかなり大きくなる
ところが、無肥料では、最初の1か月はまったく大きくならない、むしろ葉の色がどんどん淡くなる、その間根をどんどん張っている
その間我慢できるかが無肥料の醍醐味
そこで、下手に何かを入れたりすると逆に悪さをする。ちゃんと根を張らないと後で苦労をする、その間だけ草を抑えてあげる、最初の1か月
3-4回チェーン除草するとか
大豆の時は、土寄せするから草は生えない
3-4年に一度畑に切り替えて、その大豆で味噌醤油を3年分つくれる
大豆の品種、津久井在来はシャロムでぐっさんが作ってる
千葉だと小糸在来
味噌には甘味が強くて油分が少ない大豆がいい、煮豆にして美味しければ大丈夫
豆腐ならタンパク含量が高いものがいい
その土地で合う大豆は異なる
黒大豆は撒き時が大切で、味噌として2年以上古くないとおいしくない
竹さんはあやみどりを使用、醤油や味噌はたまに丹波系黒豆で作る
黒千石は納豆に
6月の頭に撒いて11月に収穫
丹波黒豆、M,L,LL,L,Lがあって、4Lをぶどう豆という
丹波はほとんど化学肥料、農薬だ


以上

竹さん、ぐっさん、塾の皆様、マリさん他シャロムの皆様、大変お世話になりました
肉眼では見ることが出来ない所で息づく生命の営み、太陽そして地球によって生かされていることを、再認識させてもらった自然農塾でした

いい思い出をありがとう

                               イチ