2014/03/15

あずみの自然農塾 3月1日目

 
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1日目

13時に穂高駅に集合し、参加者の自家用車やシャロムの車で会場となるシャロムヒュッテへ向かう。


まずはシャロムの地下ドミトリーにてガイダンスと自己紹介。
関西、東海、関東からの参加者が中心で、元気な子供連れのご家族もいたりとにぎやかかつ様々なバックグラウンドを持つ面々が揃った。

ガイダンスが終わったら、太陽が出て暖かいうちにさっそく畑の見学へ。


シャロムの畑と別の農家さんの畑は一目で見分けがつく。畑の一面にびっしりはこべのような冬草が生えている。また、去年実った野菜たちの茎や葉がそのまま残っており、そこが生物のえさや住処として活かされている。
冬に表面の草や土を剥がしてしまうと、生き物は死んでしまう。あくまで生き物の目線で、畑の環境を整えるのが慣行農業との大きな違い。きれいに耕された茶色い畑には、生き物がいないということがわかる。

ここの土の特徴は火山灰土で水はけがよいこと。そのため畝はあまり高さをつけず、一見どこが野菜を育てるエリアか分かりにくいので注意!野菜の育つ場所はふかふかなので踏みしめてはいけない。

まずは基本の野菜が育つ土の条件について。
野菜が育つ土のph5.56.5で、そこに生えている雑草で見分けることができる。その代表的な草がはこべだ。それ自体かき揚げにしたりして食べてもおいしいらしい!
これより数値が高いとアルカリ性になり、養分が溶けにくい状態。低いと酸性になり、今度は養分が溶けすぎてしまうので、ちょうどよく養分の溶ける中間が野菜には好ましい。

ぐるっと畑をめぐって、「自然農=耕さずほったらかし」ではなく、生き物と自然の力で野菜が勝手に育つよう、人は最低限の手助けをしているだけという姿が見えてきた。

その後は18時の夕食までの1時間と、21時からの2時間ほど座学をおこなった。

自然農3原則
1、            耕さず
2、            草と虫を敵とせず
3、            持ち込まず持ち出さず

補足
自然のままで草や虫たちに耕されてるため、勝手に土はふかふかになる。だから生き物の営みを守らなければいけない。
虫や草を敵としない「無敵」の精神。草と虫と野菜の生態系を保つ。
その土地で育ったものはそのまま残しておく。種をおろすという考え方。豆ならばさやに入っていたものが落ちたというかたちでまく。

種について
固定種:親が同じ
F1:性質の違う親から良いとこ取りをして生まれた種。遺伝子組換とは異なる。F1の種は全部同じかたち、大きさに育つため出荷向き。無農薬では育ちにくい。

雑草について
多年草:ドクダミ、スギナ・・・刈ったら土にのせる
1年草:はこべ、ナズナ
はこべのようないい冬草が一面を覆うようになったら良い畑。その為には夏をどう過ごすかが重要になってくる。

野菜について
夏野菜:瓜科、ナス科、果菜類
秋野菜:アブラナ科、葉野菜、根菜
越冬野菜:麦、らっきょう、にんにく、玉葱
大きく分けて夏と冬どちらに属すかが重要。(虫からするとどの野菜が夏で、、ということまでは分からない。)

自然農を始めるのに良い季節は?・・・
秋か冬。春に種をまくと、根がはるまえに花が咲いてしまってとう立ちしやすい。つまり春専用の種が必要になってくる。

コンパニオンプランツ
共生植物。キャベツ+レタスなど、キャベツ単独だとモンシロに食われやすいが、レタスは嫌うため虫が寄ってきにくくなる。

野菜の組み合わせによってはうまく育つものもあれば育たなくなるような組み合わせもある。
例えばジャガイモとキャベツを一緒に植えると葉が巻かなくなる。オクラとなすを一緒に植えるとどちらかが育たない。等
冬野菜と夏野菜は必ず畝を分けて、毎年場所を入れ替えるとよく育つ。

1日目は以上!
初日からもりだくさんで夜は早々に就寝・・・

Konomi.K