2014/07/20

あずみの自然農塾 7月2日目

7月20日(日) 曇り


本日の学び 5項目

       1. 田んぼの草刈り  2. 小麦刈り  3. 小麦の脱穀 

                                                 4. 畑と虫の関係  5. 畑の手入れ


    上記の学びに先立ち 竹内さんより田舎暮らしの心構えについてお話をいただく

  ① 田舎においては 何事も15分前集合が常識(都会の5分前集合より 行動が早い)
  ② 郷に入りては 郷に従え(自分の考えを主張しすぎない)

  つまり 協調性を大切にする農村においては 周囲への敬意と配慮をもって まず信頼関係を
  築くことが重要。さもないと 草が生えていること以前に 人間性が問われて孤立しかねない。
  理想とする自然農の実践は 皆様との豊かな信頼関係の上に成り立つ。


【田んぼ(不耕作地)の草刈り】

 

1. 草刈りの意義


   植物は 梅雨時に水の恵みを得て土深く根を張る。そして梅雨明けと共に 太陽の恵みを
  受け、根の成長度に応じて一気に茎葉を伸ばす。稲も同様にて、稲が他の草に負ける
   ことなく しっかりと根を張り巡らせ、梅雨明けに備えることができる環境を整える

  このことは 来年の稲にとって より好条件の土壌作りにも繋がり、また ”自然農は 単なる
  放置ではなく 明確な目的意識をもって草を生やしている” という周囲からの信頼を促す。

before
after


2. 草刈りのポイント


① 刈り取り時刻は早めに

  日が高く昇る前に行うと良い(理想は朝飯前 午前5時~6時頃)。
  早朝の植物は夜中に水分をたっぷり吸って 葉が柔らかい為、自身の体力と鎌刃の
  目減りが少なくて済む。

② 草は徹底的に刈り取る

  この時期 草はすぐ生えるので情けを掛けない。
  鎌の刃先をやや土側に向け、地を削るようにして 根ごと土ごと刈る。
  (基本的に草刈りは 手元から始めて前進しつつ、草々を踏みにじることなく行う)

    根に付いた土は 鎌でよく払い落して田に戻す。


 ③ 稲と草をよく見分ける

  稲は横・縦列を調えて田植えされているので、この列からはみ出したものは刈るべき草。
  

   特に稲に酷似する稗(ヒエ)に要注意。 今時分は稲より小さく脅威を感じさせないが、
   約3ヶ月で急成長を遂げて 稲を圧倒する (稲の成熟は約6ヶ月)。
   彼らは 稲株に紛れて生き残る進化・戦略の為、慣れないと見分けにくい。
   特徴は 葉の付け根(葉と 茎を巻く袴の境目)にうぶ毛がなく、時として 根元に
    やや赤みを帯びる。   

  
④ 刈り草の取り扱いに注意

  基本的に刈り取った草は 即時その場に敷いて草マルチする。
  (新たな草々の芽ぶきを抑え、稲の栄養分にもなる)。

    但し 稀に早熟の稗(ヒエ)が茶色い穂を実らせている場合がある。これは刈らずにそっと
  穂先を引き抜き(種の飛散を防ぐ為)、その上に他の草を被せれば 蒸れて土に還る。

    また セリやキシュウスズメノヒエ等の ほふく性(地を這って延びる)植物は徹底注意
  彼らは節を伸ばして生息圏を拡大し、その節を切断してもそこから芽吹いて勢いづく。
   よって 必ず根元をたどって根ごと刈り取り、もれなく畦の一角にまとめて 天日に
   干して乾燥させる。この時 畦脇を流れる水路に流さぬように配慮する。水に触れれば
  復活し、他の水田にまで迷惑が及ぶ(水路に網や鍬を置いておくとよい)。

  やがて稲が逞しく成長すれば、上記の草々の存在は脅威にならない。

セリ
     

3. 草刈りの手順


まず畦道を刈り取る(すべては畦の手入れから始まる)

  畦道のうち 水田に面する側の草を刈る。目安は鎌1本分(約30cm) 主な理由は・・・
   
   イ) 草があると 滑りやすい。
  ロ) 水田内への草の侵入を防ぐ。 ”畦は草の侵入口”
    ハ) モグラやネズミの侵入を防ぐ(彼らは草下の土中に通路を掘り、結果 畦に穴が開く)。
      水漏れ原因の90%が畦手入れの怠り。また 稲の病気はこの穴から入りやすい。



   刈り草はその場(草刈り済みの畦地)に置いておき、最後に水田内に草マルチする。
  


畦の内側(斜面)を刈り取る

  鎌の刃は上から下(体勢によっては下から上)へと 斜面に沿って刈り取る。
  刈り草は とりあえず 上記①の畦地に置き、最後に水田内に草マルチする。

  夢中になって 後方(水田内)の稲を踏み倒さないように注意する。
    


③ 水田を刈り取る

  稲が ”草負け”している場所から進める
  従って 草刈りの優先順位を明確にすることが大切。 優先すべきは・・・

    イ) 草の集団が占拠している所
  ロ) 草々が稲の背丈を越えている所
   ハ) 稲の背丈が低かったり、葉の緑色が薄い所(淡色の稲は 草負けしている証拠)



  場所が定まったら 各稲株を基点に、その根周りを念入りに刈り取る
  (これにより 稲は安心して根を張ることができる)。
  

  時折 立ち上がって周りを見渡し、刈りムラが無いかチェックするとよい。


草マルチする

  ①②で刈り取った畦草を水田内に草マルチする。
  
  この時 稲が弱っているところを優先的に行うとよい。



水田に水を戻す
  
  土が乾き切る前に 水田に水を戻す。
  (※ 本年は草刈りを実践しやすいように 事前に水抜きを行った)

  この時、水田を巡る溝が満たされるまで戻す
  但し、自然農においては 水田内全体の水深は僅かでよい
  (安曇野においては約1cmほどで十分)

  その理由は・・・

  本来 稲は水がなくても育つ。
  むしろ酸素が多く補給できるために 水がない方がよい。
  また 地下の水を求めて根が深く張って強くなる。

  にもかかわらず 僅かでも水を張るのは他の草を抑える為
   完全に水をなくせば 草との競合が激しくなる。
  従って、競合激しい温暖な地域になるほど 水田内の水深はより深い方がよい。



【小麦刈り (今回はライ小麦)】


1. 小麦の特徴


  麦は冬草。稲は夏草。

  稲の成長には約半年を必要とし、田植えの時期に応じて 実りの時期が明確にずれる。
  対して 麦は”長日性植物” の為、日照時間が長くなり気温が上昇して条件が整えば
  ほぼ一斉に穂を実らせる。
 

2. 小麦刈りの時期


  安曇野における麦刈りは6月上・中旬~7月上・中旬頃(麦秋)。
  ”長日性植物” の為 稲ほど大差はないが、品種や撒き時により その時期はやや異なる。
   (※ 今回は塾生体験の為、麦刈りの日程を少々遅らせた)


  いずれにせよ 梅雨明け前に行うこれより遅いと、以下の問題が生じる

  イ) カビの発生 麦カビは危険!(18世紀の西欧を席巻し、ペストに次ぐ被害をもたらした)
              穂の表面に 淡黒く付着するだけなら問題ないが、種に至ると危ない。
              麦の籾殻を取り外し、中の原麦(種)がベージュ色なら大丈夫

                                      

  ロ) 穂発芽の発生 すでに発芽している穂は使わない(発芽といっても 実際に出ている
                 のは芽ではなく根。植物の種子は まず根付いてから芽吹く)。
                  種子の栄養分が発芽に使用されている(澱粉が糖に分解)
                 ので、小麦粉としては使わない。


ハ) 立ち枯れの進行 茎がもろくなったり 穂首が曲がり、 脱穀作業に手間がかかる。

                 ”稲は二十歳(はたち)で、麦は十九歳(じゅうく)で刈る” の
                 言葉通り、麦は穂首が曲がる前に刈るのがよい

  麦刈りの後、大豆を蒔くとよく育つ。


3. 麦刈りのポイント


晴れ間に刈る

   カビの発生・侵食を防ぐ為、乾燥した晴れ間に行うのがよい。
   前日から晴天が理想的。また 早朝は 朝露が付いて湿り気があるので避けた方がよい。

   原麦(種)を噛んでカリッとした食感があれば 乾燥している証拠(麦刈りの好機)。 



② 力まかせに刈らない

  麦の茎はケイ素(ガラス質)が含まれるため 強靭
  これを強引に刈ると 茎全体が切れることなく倒れたり、勢い余って指を切断する恐れあり。

  大切なのは 鎌の3条件「鎌がよく切れる。姿勢が正しい。鎌をしっかり引く」
  守ること。   具体的には(右ききの場合)・・・

  イ) 基本姿勢は 左半身(左手足を軽く前に出した状態)

       そのまま上体を前傾し、左手で麦の茎元を できるだけ太く株に束ねて握る
     (親指側を下にして)。


    麦の長さが約1mほどに揃うように刈ると、その後の脱穀作業で取り扱いやすい。
    (高さ約1mの麦なら 地際で刈り、1mを越えるなら 地上10~20cmの株元を刈る)


   ロ) 鎌の刃は 下に向ける

    茎に対して垂直ではなく やや下方気味に当てる。
    これにより 刃が鋭角に入り込み、刈りやすくなる。


   ハ) 刃全体を使って刈る

     鎌を手前に引きながら、切断点に対して 刃全体を(刃元から刃先へ)滑らせる
      ようにして刈り取る。刃は引く時に切れる

     この時 手だけではなく、身体全体の体重移動(前→後)を利用すると効果的。
     また 鎌を持つ右手は 柄の端側を握ると力まかせにならず、刃を滑らせやすい。
     (通常の草刈り時は、やや柄の中程に近づけて持つと 鎌をコントロールしやすい)


4. 刈り麦の始末(乾燥)


刈り麦の束ね方刈り取った麦は 以下の手順で束ねる

  イ) 3つの株(麦束)を 地面に扇状に並べる
    
    まず 1回目に刈り取った株を 時計2時の方向に置く
       →2回目に刈り取った株を 12時の方向に重ね置く
       →3回目に刈り取った株を 10時の方向に重ね置く
     
     上記の反対順に並べてもよいが、いずれかに統一する(次の「はざ掛け」が効率的)。
     株元(切り口から約15cm)を基点に重ねる 

     また 穂先は揃えなくてもよい(株元で切り揃えられている)。
     葉も 取らなくてよい(脱穀に支障はない)。



   ロ) ひもを掛けて ひとつに束ねる

     3株が重なる基点を縛る(これにて 扇の要とする)。
     上からひもを掛け、下で交差させて上方に導き、再び上で蝶結びする


  
     この時 3株の扇型を崩すことなく、かつ 指が入らぬほど固く結ぶことが大切
     これにより、次の「はざ掛け」作業が良好となる。



   
刈り麦の干し方 (はざ掛け)
     
   小屋(雨除け)内に設けられた「はざ」に 上記株束を掛けて乾燥させる。

                                  

   そのため 扇状に束ねた株束を左右に分けるが、以下のことを心がけると効率的

  イ) はざ掛けの向きを統一する

    結び目を上にして 株束と向き合った時、すべての株束を ”右の株(手前)→
    真中の株→左の株(奥)” の順に広げて 同一方向に向ける。逆順でもよいが、
    いずれかに統一する。
   

  ロ) 真中の株を 左右交互に振り分ける

    扇状に広げた株束のうち、真中の株を 交互に左右に振り分けて 「はざ」に掛ける。
    即ち 真中の株を 右株と合わせて、右 : 左 = 2(太) : 1(細)とすれば、
    次は 真中の株を 左株と合わせて、右 : 左 = 1(細) : 2(太)とする。

画像は 右:左 = 1(細):2(太)

      「はざ」の左右それぞれに株の凹(細)凸(太)が生じ、前後の株束がよく噛み合う。
      結果 緩んで滑り落ちることなく、また狭い空間でも多量の株束を詰め干すことが叶う。




【小麦の脱穀 (今回はライ小麦)】


1. 脱穀のポイント

  
  「はざ掛け」により 麦が乾燥したら、籾殻から原麦(種)を取り出す。
  この工程でも カビ対策は重要。 その為に 注意すべきことは・・・

  イ) 晴天の昼頃に行う

     麦刈り同様、カビの発生・侵食を防ぐ為、乾燥した晴れ間に行うのがよい。

    前日から晴天が理想的。また 朝露が完全に蒸発した昼頃が最善。
      雲天や 晴天でも早朝・夕方は湿気が多いので避ける。
    
     茎がよく乾き、原麦(種)を噛んでカリッとした食感があれば 脱穀の好機

  ロ) 土や汚れを付着させない

    「はざ」から降ろした麦は、直接地面に置いたり 土足で踏まない。
    せっかく乾燥した麦に 湿気や菌が付着し、カビの原因となる。

    その為、基本的に作業は ビニールシートの上で行う(土足厳禁)


2. 脱穀の手順


「はざ」から 麦束を降ろす

  ビニールシートを敷き、その上に株束を積み上げる(ひもを外す必要はない)。



② 脱穀機により脱穀する

  伝統的な「足踏み脱穀機」は 足でペダルを踏み、凸で覆われた円筒状の芯を
  回転させるこれに株束の穂先を当てると、籾殻から原麦(種)が外れて飛び出す。

     操作は以下の順序で行う
  

  イ) 脱穀機をビニールシートで下から覆う 

      脱穀した麦を飛散させない為。また 汚さない為。


  ロ) ペダルを踏んで、芯を回転させる

     ペダルの踏み込みは スピーディにテンポよく。
     (ペダルは反動で上下する。ペダルが真上に上がった瞬間に 踏み込むとよい)


  ハ) 株束を 芯に当てる(脱穀)

     麦の株束は 両手でしっかり持ち、脱穀機の芯に 穂先を軽く当てる
    
       持ち方が緩かったり、強く当てると 引き込まれて危険。
     また 強すぎると、穂首が飛び(脱穀されずに穂が切断された状態)手間がかかる。


     穂首が曲がっている場合は、曲面を芯に当てる
      逆面を当てると 穂先が引っ掛かって、穂首が飛ぶ。   
     (麦刈りの時期が遅いと、茎がもろくなり 穂首も曲がる。故に 麦刈りのタイミングが重要)
  

手作業にて 脱穀機のフォロー

  脱穀機で穂首ごと外れた麦穂は、手作業にて脱穀する。


  以下の順に手分けして、ビニールシート上で行う

  イ) 穂を揉みほぐす

     軍手をはめて 強く麦穂をこすり合わせる(または 棒で叩く。又は ビニールを被せて
     足で踏む)と、原麦(種)が籾殻から外れた状態で、穂から飛び出す。
          
     稲(米)は 揉むだけでは籾殻は割れないが、麦は容易に割れる


    
  ロ) ふるいにかける

     穂殻(空になった穂)と原麦(種)を ふるいに掛けて選別。
     原麦(種)や籾殻は ふるいからこぼれ落ちる。これは 次の唐箕(とうみ)工程に廻す。




  ハ) 穂殻を再チェックする

     ふるい上の穂殻に 貴重な原麦(種)が残っていないか、念の為 確認する。
     残っていたら、上記 イ)の工程に再度まわす。

ほぐし(手前) → ふるい(左奥) → 再チェック(右奥)


唐箕(とうみ)により 原麦(種)と籾殻・塵を分別する

  脱穀機 及び 手作業により脱穀した原麦(種)をクリアにする。

  伝統的な「唐箕」は手回しで風を起こし、
   軽い籾殻・塵を吹き飛ばして原麦(種)だけを残す

  以下の順序で、上記②と③で選別した原麦(種)と籾殻・塵を 唐箕にかける

 
  イ) 選別口2箇所に 受け皿をセットする

    下部の両横に、選別された原麦(種)が滑り出る出口が2箇所ある。
    1番口からは 重い原麦(栄養分が詰まって良質。来年蒔く種はこの中から選ぶ)、
     2番口からは 軽い原麦(食すには問題ないが、種には向かない)が選出

ハンドル側(右)が1番口。反対側が2番口
                 
  ロ) 上面の開口部に 原麦・籾殻一式を入れる

     この時 開口部内の隙間は閉じておく。
     開いていると 風に触れることなく滑り落ち、意味がない。

   

  ハ) 風を起こす

    ハンドルを時計回りにまわすと、唐箕内の羽根が回転して 風が起こる。    
    (微細な籾殻・塵は この風に乗って横部の排風口から勢いよく吹き出す)

    ハンドルは 素手でしっかり握り、スピーディにテンポよくまわすことが大切。
    (但し 早くまわしすぎると強風になりすぎ、原麦まで吹き飛ばすので要注意)

ハンドル画像


  ニ) 原麦・籾殻一式を 唐箕内に取り込む

    つまみを調整して 開口部内の隙間を僅かに開ける
    隙間を開けすぎると 原麦や籾殻が一気に唐箕内部に滑り落ち、風をきめ細かく
    当てることができない(丁寧な分別が叶わない)。

実際には原麦一式が入った状態

 


  ホ) 原麦(種)と籾殻・塵が分別される

     入口から 少しづつ滑り落ちながら、風に触れて 3つに仕訳される。
       (重い原麦、軽い原麦、微細な籾殻・塵)
      この間 円滑に滑り落ちるように、指で開口部をかき回しながら
     原麦一式を下方へ導く。

              



3. 小麦の保存


   脱穀した原麦(種)を小屋内の干し場に広げて よく乾燥させる。


     その後は 空気に触れないように容器(一升瓶、チャック付きビニール袋等)に入れて
   冷暗所にて保管。小麦粉に挽いて食す(未乾燥では、固まって粉に挽けない)。  
     

4. 麦わらの利用

    
     麦わら(脱穀後の麦茎)は 梅雨明け後の畑に有効利用できる。
      但し 麦が混ざってほしくない畑には 試さないこと。

 
  野菜も草々も 梅雨時に土深く根を張り、梅雨明けと同時に 僅か1週間から10日間で
  根に溜めた養分を使って一気に成長する。

  この時 草マルチした上に 麦わらを敷くと、野菜が喜ぶ。その理由は・・・

  イ) 真夏でも 土や根が乾燥しない。

  ロ) 根が安定する(かや葺き屋根と同様効果で 土中が涼しくなる)

  ハ) 5~10年後の土がよくなる。
    (麦わらは 約10年かけてゆっくりと土に還る。稲わらは 2~3年で土に還る)



【畑と虫の関係】


1. 豊かな畑へのプロセス

  
  無農薬・無肥料の畑であっても、耕せば虫の種類は単純化する。
  耕さなければ 多様化する。この ”多様化” こそが 豊かな自然環境をつくり出す。
  虫を個別に注視するより、多様な生き物が住みやすい環境を整えることが重要。

  ”多様性” は 以下の過程を経て形成される

  イ) 不耕の開始 : 外部から虫が訪れる。この時期 種類は単純で、個体数も少ない。

  ロ) 草マルチを行う腐食する虫(ゴミムシ等)が増え、活動範囲も広がる。

  ハ) 野菜の作付 : バッタ・ハムシ等の草食性昆虫が集う。多様化し、個体数も増加。

  ニ) 継続する : 草食性昆虫を捕食する肉食性昆虫(テントウムシ・カマキリ・クモ等)やカエルなどが
              集まり、食物連鎖のピラミッドが大きくなる

              完成した環境(食物連鎖)において 捕食される虫の生存率は 10%
              また 全体の70%の虫は ”ただいるだけ” の存在(野菜に影響なし)
              結果、虫による影響は最小限に抑えられる。

左 1年目、中央 2年目(作付無)、右 2年目(作付有)

 

 

2. 毒虫被害への処置

  
  毒虫(蜂・ブヨ等)に刺されたり 噛まれたら、毒出し→消毒→止血を ただちに行う。

  以下は 有効な対処法(例)

  イ) ポイズンリムーバー (市販の毒吸い出し器)

     部位に器具を当て、真空状態にして 毒が体内に入る前に吸引する。

      とりわけ蜂の場合、2回目の人は体内抗体が過剰反応を起こし ショック症状を
      起こすことがあるので、緊急に行う(15分以内)。  
             
           

     また 口で吸い出す場合、口内炎の人は 毒が回るので厳禁。


  ロ) 薬草の手当て 

     ヨモギ等を揉んで 部位に当てると、アルカリ性成分が毒(酸性)を中和する。


  ハ) 化膿活点の指圧 

    「化膿活点(カノウカッテン)」は 体内に毒や菌が侵入した時、傷口の化膿や体中に
      毒が回ることを緩和させる為の要所(ツボ)。

     上腕(二の腕)の外側中央付近(肩口と肘の真中)にあるコリコリした小豆大の肉塊。
      これを揉んだり 手を当てることにより、治癒が促される。

     正中線より左半身側が傷付いた場合は 左上腕の化膿活点を揉み、
    右半身側が傷付いた場合は 右上腕の化膿活点を揉むことがコツ


 

【畑の手入れ】


今回の最終章として、個別指導をいただきながら 各自が畑の手入れを行った。

野菜や草々が一気に成長する梅雨明けを目前にして、最も大切なことは
野菜の負担を減らして 充分に土中(根)の力を蓄えてもらうこと。 具体的には・・・

草をよく刈り、草マルチ

  特に 野菜の根周りはよく刈り取り、草マルチ(月に一度の塾生は 厚めに)する。
  これにて根周りの風通しが良くなり、草々の芽吹き・成長も抑えられ、野菜は安心して
  根を張ることができる。



根や蔓を傷めない :

  手入れの際、野菜の根やカボチャ・キュウリ等の蔓を踏み付け 弱らせない。
  畝から這い出た蔓が気になる時は、優しくほどき 輪を描くようにして戻せばよい。
  

茎や根を安定させる

  茎や根がぐらつかないように、必要に応じて誘引する。



④ トマト・ナス等の芽かき 

  花が咲いたら即刻、これより下の脇芽を取る(真下のみ ”一葉残し”)。
  エネルギーを分散させることなく、主枝に集中できるように促す。


⑤ 実りは適宜 収穫

  成熟した実を放置しておくと 野菜本体への負担が蓄積する。
  

枯れ葉の取り扱いは慎重に

  枯れ葉はむやみに取らない方がよい。その理由は・・・

  イ) 光合成機能の維持

    1枚の葉を見た時、その一部が枯れていても ソーラーパネル(光合成)として機能している。

    トマトが1房の実を成らせる為には、それより上に伸びる葉3房(枝3本)を必要とする。
    カボチャが1個の実を美味しく成熟させるには、 葉6枚の光合成パワーを必要とする。

    半枯れだからといって取り払うことは、光合成パワーの損失を招く。
    例えば 一度結実したトマトの実は 葉を失っても赤くなるが、美味しくはならない。

  ロ) 枯れの加速を防ぐ

    一部に枯れが発生したからといって その都度人為的に取り払うと、枯れが加速して
    全体の崩壊が早まる恐れがある。

    対処療法(切り捨て)ではなく、本質(環境、土壌等)を見つめて調えることが大切。

  ハ) ブラインド効果

    たとえ1房の葉が全枯れしたとしても、真夏の照り付けから本体(茎)を涼しく守る
    ブラインドの役目を果たす。


最後に・・・

微に入り細に渡って、様々な角度から ”野菜といのち” について 懸命にお教えくださる
竹内さんに心から感謝しています。

前夜の宴では 奥様の手作りカレーが最高に美味しかったです!
ありがとうございました。

また いつも私達塾生のサポートをしてくださる 真理さんにも大感謝です。

そして 素敵なお仲間と出会い、学び合えるギフトに感謝しています。

~深々感謝~  ありがとうございます
                  
                                             よっちゃん