2014/09/21

あずみの自然農塾 9月2日目





春の彼岸の入りから始まった 『 2014年 あずみの自然農塾 』 も
早いものでもう秋の彼岸の入りに・・・。

あずみ野自然農塾もいよいよ終盤です。

お盆は福岡正信氏の命日にちなみ 『 粘土団子 』 を作り自然農の原点にふれ、
暦の節目に節目に先人の知恵と経験を学ぶ貴重な経験ができました。


そして今回は、My畝に冬野菜の種おろし(もうすでに安曇野では遅いかも?)と田んぼの稲の観察・草取り、前回に引き続き種採りなどを行いました。


今年はいつになく秋の訪れが早く東京でも夏の短さを感じていたところですが、
今回の安曇野の夜はとても寒く、虫の音も息もなぜか弱々しく聞こえました。
虫さんたちにとってはちょっと可哀想な秋の夜長でしょうか・・・?(笑)



あずみの9月21日の朝焼け ヒュッテ前より




初日は楽しくBBQで大満足!




























美味しいパンにやきそば・おいしいお酒で気持ちよく就寝


しかし明け方の冷え込みは半端なく5時にはお目覚め!


2014年9月21日(日)スタート






シャロム・ヒュッテからのいつもの朝焼けをカメラに収め、
二見cafeの開店準備
ストーブに火を入れ白州の汲み水で湯を沸かす。
寒い朝、ストーブの音はやはりいいですね~♪
沸き立つ湯気で暖をとりながら今回は「ガテマラ」の香りを楽しむ。
今回もノリさん手作りのクッキーや・真理さんの作りたてあったかクッキー
その他にもたくさんの差し入れ、皆さんありがとう!





~アリガトネ~ (* '-^) ⌒☆パチン



6:30~7:45
みんなの畑自習  各自自分の畑で朝飯前の畑仕事を行う。
先月(8月)白菜の苗を植えたばかりなのに、もうこんなに大きくなってました。





春の成長に比べ秋の成長は著しい!
すばらしい生命力ですねv(o^▽^o)v
1か月後の10月撮影












我が家でこれから美味しくいただく状態
虫食いが目立ちますが見事に結球してかなりの重さで毎日食べてました・・・。笑(^^;;) アセアセ


【 田んぼの見学 】


周りの田んぼでは稲刈りが始まっている。


ちょうどお隣さんの田んぼは、稲刈り機 バインダーにより稲刈りの真っ最中!
たけさんがいらっしゃるまでの自習時間として農家さんの作業をしばし観察。





それにしてもなんとすばやく稲を刈って、
機械が勝手にはぜ掛けまでできるように稲を縛ってくれる。
農家さんが手を放しても稲刈り機が自動で行っている!



一同 唖然!  w(°o°)w おおっ!!


自然農の塾生全員の手刈りよりも、このバインダー一台のほうが早いことが一目瞭然です。




たけさん到着!





耕さない田圃で、植えた時期も遅い我がたんぼの品種は、

1.しなのしんこう(もち米)早生型 2.農林48号 3.ハッピーヒルの3種類

コシヒカリと比べると10日~1か月遅い品種。



収穫時期に合わせて撒き時を逆算して種をまいて植えるのが理想的。
また品種により生育のスピード(生育期間)が違うので稲刈りの時期が違ってくる。
さらに地域や場所により霜の影響によりしスタート時期も変わってくるので、
地域の気候やその年の気候変化に対し順応できるようにしたい。

我が田んぼは同日に種まきし、田植えをしているので3種それぞれの状態となっている。
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1.しなのしんこう(もち米)早生型
 
*こしひかりに近い品種で早生(せっかちタイプ)


状 態

稲穂の頭が垂れてきている
*稲穂につく粒数・・・約100粒
*分結の数・・・あまり分結していない 7本
(分結したい時期の他の草に覆われ分結できなかったと考えられる。)


2.農林48号 

*こしひかりと比べると10日ほど遅い
*まだ頭は垂れず直立



状 態

*稲穂につく粒数・・・約110~120粒 (1に比べ1割増し)
*分結の数・・・22本
(まだまだ分結できる時期が、草刈り後にあったためのびのびと分結できたと考えられる。)


3.ハッピーヒル 晩生(のんびりタイプ)
*こしひかりと比べると1か月ほど遅い


〖写真がありません( ̄Д ̄;) ガーン〗


どなたか写真撮っている方が居ましたらここに貼り付けてください!
自分で1か月後に撮ってきました。











10月に撮った写真ですがまだまだ頭を垂らしていませんでした。


状 態

*花が咲き、やっと稲穂が出始めたばかり 
(この時期に陽当たりがよく、水が豊富で周りに草がいないことが大切)
この時期は分結が盛んにおこなわれているのでなるべく田んぼに入らない。
耕した田圃は入ることで根を切ってしまうから。



早生の特徴
生育期間が短いので、早植えもできるし遅植えもできる
ただし収量が落ちる

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稲作の時期やその時々に注意深く観察することが大切
田んぼ全体の様子から


○ 水の取り入れ口の近くの稲は生育が遅い

水温の違いにより育ちの差が出てくる。 


○ 苗代のところは生育が黄色っぽく悪くなっている。

苗取りをして土を移動してしまい痩せてしまった(補えを施しておけばよかった)
苗代のところは人が踏み固めている。
藁を敷いたことによって発酵が促進された。

○ 田んぼにセンダングサが稲よりよく育っているところがある。
これは、おそらく陽当たりの問題 
午前中、日陰になる部分にすべて生えている。つまり午前中陽当たりの悪い場所は
稲の生長が抑えられ、その隙にセンダン草が伸びる余地があった。




このように稲の状態をよく観察し、その原因や要因を取り除いてやったり、
補いを行うことで全体の収量が上がるようにする。
point
生き物としての目線で農作業を見るようにする。


ということで『 今日の補い 』は、ヒエやセンダングサの草取り


センダン草
花が咲いている時期は、抜くことが出来る。
花が咲いているときは、次世代の種を作ることに集中してるので簡単に抜ける。
茎の養分のみで種を作るので根の役割は終わっている。
草では、ヨモギ、ハルジオン、ヒメジオン、セイタカアワダチソウなどやさいではかぼちゃが特にこの傾向が強い。


ヒエ
稲よりも後から出てきて稲より大きくなる。(強敵)
2か月ぐらいで実を付けるので、種ができる前に草取りをするのがベスト
根元から切って田んぼから持ち出す。
近隣の農家さんとのことを考慮し、種が農業用水に混じないためにも早めに草取りをする。


刈り取った後「はぜかけ」でしばらく天日で稲を干すという作業をすることでおいしいお米となる。
稲が完熟する前に稲刈りし、はぜ掛けすることによって種として完熟させる。
全部の米が完熟してから稲刈りをすると精米でお米が割れてしまう。
刈ることによって茎の中の養分だけで米を熟成させるよう、1週間ほど太陽にあてることで追熟しうまみが出る。

美味しいお米の刈り時は?
写真

○1/3ぐらい枯れてきたとき
○緑のお米が10%ぐらい入っている状態で刈り取る。

◎うるち米ともち米?

 お米には、「ごはん」として食べるうるち米と、
お餅や「おこわ」にして食べるもち米の2系統がある。
この2つの違いは、お米のでんぷんの性質の違いにあります。

調べてみました(☆゜o゜)ハッ !
お米のでんぷんは、ぶどう糖の結合の違いにより、アミロースとアミロペクチンの2つに分けられますが、一般的にうるち米はアミロースが20%、アミロペクチンが80%で構成され、
もち米はほとんどがアミロペクチンから出来ています。
すなわち、アミロペクチンの構成比が高いほど(アミロースの構成比が低いほど)粘りが強いということだそうです。

 ◎コイン精米機には「上白」と「白米」の精米がありますが、
もち米は「上白」で精米するように記してあるが
粒が小さいから糠が残る可能性があるので上白でしっかり精米する。


◎地域にもよるが稲刈りの際は、お天気を見ながら10日位前に水田の水を抜き乾燥させる。
稲に泥がついたり、農機具が動かなくなったりするのを防ぐため。
稲が倒れる原因は、肥料過多により実は多く付くが根がしっかり張れていないため。

◎慣行農業のたんぼから耕さない田圃へ切り替える場合、
稲刈りの5~7日前にれんげの種を撒く。
その部分だけ不耕起の田んぼとして、他の部分は今迄通りの方法でというスタイルで徐々に移行していく方がよい。


とりあえずここまでアップします。
自家採取については後日編集いたしますので、あしからず・・・。













自家採種について編集できましたので追加いたします。 H26.10.26




種採り


1.イタリアントマト・サンマルツァーノ種(San Marzano)





◆代表的な調理用イタリアントマト
サンマルツァーノは代表的なイタリアントマトの一つで、
生食向きではなく、過熱調理に適した品種で古くからイタリアで栽培され続けてきた種です。

トマトは加熱するとすっぱくなるのが生食用のトマト。
逆に調理用トマトは加熱することによって旨味が高まり酸味が出ない。


トマトソースを作るときのポイント
1/3ぐらいに煮詰める
梅干し(塩分補充)またはバジルをちょっと入れると美味しいトマトソースができる。



追熟
雨が降っていない日に完熟したトマトを採ってきて常温で1週間追熟させる。

腐敗と発酵(腐ると熟すとの違い)
野菜は育ったものでできている。
肥料で育てた野菜や急激に育ったものは急激に腐敗しくさい臭いを発する。
自然で育ったものは、ミイラのように枯れるまたは発酵する。
この話はそのまま人の細胞にもつながってくると思います。
人の細胞も私たちが食べたものから作られているのです。


このテーマでは、木村さんの「奇跡のリンゴ」などたくさんの方が書物としています。

たけさんの話がいろんな方に飛んでいくので。。。(笑)




さて話を元に戻して、種採り
トマトの実と種の部分をスプーンの下部で分け採る

種の部分は、ドロッとした水分量の多い膜の中(ゼリー状のもの)に種が入っている。
発酵抑制物質という。



これをボールに採ってこの状態で発酵させるためジップロックなどに入れ、
2~3日で発酵が進みゼリーが無くなったら完了。


天気の良い日にネットに入れ軽く洗いし種の水分を取る。日陰の風通しの良いところに2週間から1か月置いておきその後密閉できる容器に入れ冷暗所に保存。
湿気に注意すれば5年ぐらいまで持つ。

スプーンで種採りをしたあと実の部分はドライトマトとする。
トマトに塩を振ってオーブンで焼く(水分を抜く)その後腐らないようにオリーブオイルに浸しておくまたは冷凍保存。




2.ゴーヤ



緑の実が熟しはじけた状態。


黄色くなると苦みがなくなり生き物に食べられるようになる。

実から一つずつ種を採り、種の周りのゼリー状のものを水洗いする。
その際水に浮く種はポイ!(水選)
沈んだ種だけをチョイス 乾燥後保存する。 



3.バジル(ホーリーバジル)シソ科
原産国はインド

<写真1>

◆ホーリー・バジル(トゥルシー)は、インド古代より最も神聖な植物として扱われてきた。
また、アーユルヴェーダにおいても、健康とあらゆる病気のための薬草として崇拝され、
大切に守られてきたのです。
ホーリー・バジル(トゥルシー)が、肉体的トラブルだけでなく、精神的な内面のトラブルにも作用し、すべての環境にまで影響を与える力があるからと考えられている。
近代的な研究からは、ホーリー・バジル(トゥルシー)が、ストレスの保護、解消に役立ち、
スタミナと集中力を高め、身体の悪玉と言われる活性酸素の働きを抑制するからだとされています。
また、身体の免疫機構を高め、さまざまな栄養の消化、吸収を助けることがわかりました。
体内やお肌の毒素を抜き取り、血液をきれいにして血行を良くする作用もあるといわれています。

※シソ科の植物 多種のバジルと混植すると混じってしまうので育成の際は注意が必要

〇花後 種になってくるので、葉が黄色くなってきて鞘の中の実が入って種が落ち始めてきたらカット、株でくくってバケツに逆さまにして追熟、乾燥させる。
種採りはよく乾かしたものを大きめのバケツに逆さまにして(写真1参考)よく振り小さい種をバケツに落とす。

それを風選により余分なものを飛ばす。細かい種なので風選の際には注意が必要。

常温で1~2年が種の寿命。発芽温度は30度
香りがとてもよく種採り後は、ポプリやお茶として楽しめる。
また種は水分を含むとバジルシードとして周りが寒天質で包まれたようになり
プリプリとした歯ごたえになるため、ドリンクなどでに用いられる。

バジルは乾燥地帯の作物で、雨季に一気に発芽してその後は少なめの水で成長する。


ちょっと調べてみました。
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トゥルシー(ホーリーバジル)の栽培方法

育て方
トゥルシー(ホーリーバジル)は基本的にとても強いのでプランターでも露地栽培でも容易に育てることが出来るようです。
“強さ” というのは環境からの情報を処理する能力、つまり環境に対する適応力(生存能力)のことです。
庭先にあると縁起が良いとも言われていますので、是非試してみたいですね。


栽培の楽しみ
トゥルシー(ホーリーバジル)は環境が合うと発芽までがとても早い場合があります。
花が咲くとミツバチや虫が寄ってきます。足に花粉を着け、花から花へ蜜を集め飛び交います。
一緒に植えている野菜の花の交配も手伝ってくれ、実つきも良いような気がします。
晴れた日に虫達が活発に動くということは、循環する環境の中で大きな影響があると言えます。
お花は小さく紫色で多毛で、水挿しでテーブルに置いておくと下から順に咲いていく小さなお花を楽しむことが出来ます。


種蒔き
霜が降りなくなる位の時期(地方の気候による)から種を蒔いていれば芽を出します。
土は種が隠れる程度(気持ち程度)でよいです。発芽までは土が乾燥しないように気をつけます。
新聞紙などで表面を覆ってもよいでしょう。トゥルシー(ホーリーバジル)は発芽にたくさんの水を必要とします。
少し肌寒い時期は暖かい室内で管理すると発芽しやすいようです。
日中が20℃を超えるくらいになると屋外でも発芽します。
環境が合えば3日ほどで発芽します。
武さんの話では発芽温度30℃ぐらいでしたが、室内の日当たりの良いところでやってみましょう。
点蒔き
自然の状態で地面に落ちた枯れた房には4粒の種子が入っています。
一粒一粒は水分を含むと粒の周囲にゲル状の膜を貼ります。
薄い水の膜よりも揮発性が低く保湿出来るので発芽を助けているといえます。
それが数粒の塊になると保湿力は更に上がり、発芽までに水切れを起こす可能性を減らすことが出来ます。
自然に近い環境の状態を再現します。この種は点蒔きがいいのかもしれません。
トゥルシーの種の蒔き方種を房のまま蒔いたものも、きちんと発芽しました。


発芽後
草丈の小さいうちは日照りが続くと根が乾燥してしまい枯れることもあります。
葉がしんなりしてきたら水をあげます。
しかし真夏は日中に水を上げると煮えてしまいますので、朝夕の日差しの柔らかいうちにお水をあげて下さい。
ある程度のサイズ(20cm位)になったら地面に還してあげましょう。
根が活着すれば、よほどの日照りが続かない限り水やりは必要ないようです。


水やり
自然を再現するということが栽培に効果的なら、雨が降っている様な感じで植物に水をやるとよく育つのかもしれません。
特に発芽までは地面を叩くような水やりはやめておいたほうが良いです。
本来、春の雨に種子が晒されるタイミングは、冬を越えた枯れ草が地面を覆っている状態です。
微生物が砕きフカフカになった土を水で直接叩いてしまうと、適度な粒子を潰してしまい酸素の透過率を下げてしまいます。
発芽率の低下と成育に大きく影響します。植物も、生きるために空気は必要な要素です。


手入れ
四段目位まで葉が成長したらてっぺんを切り落とします。
そうすると直下の葉の付け根から脇芽が出てきて二股に分かれて成長します。
花がたくさんできます。


収穫
フレッシュで使用する場合はその都度、葉や花を摘んで楽しみます。
乾燥して保存する場合はよく乾燥させて密封容器に保存します。
トゥルシー(ホーリーバジル)は全草に効果があるとのことなので使用する場合には花・葉・茎を使うことが出来ます。


以上は文献での栽培法ですので、自然農塾での栽培法ではありませんのであしからず。
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4.キワーノ ウリ科



名前のとおり  際物の果物(笑)


果実をカットするとエメラルドグリーン色のゼリー状の果肉がびっしりと並んでいて、
それらの1つひとつの中にベージュ色の種が入っている。


一見するととてもおいしそうですが、メロンのようですが食べてみると甘味はほとんどなく
ほのかに酸味がある程度です。
食感はプルンとしていてきゅうりっぽく、ブドウの果肉にも似た感じ。


キュウリの種ににた種ですが、スプーンで採り1~2日追熟させてから水選





◎以上今回は4種類の種採りをしましたが、


自家採種は毎年採っていくのがいい。最低3年採り続けることで育て方がわかってくるし、
3代に渡って種を採ることで、種が学習して地域風土に合うようになる。
それからは、たねの寿命が切れる前に採るようにしていくとよい。


大変遅くなりましたがこれで9月2日目のレポート完結とします。

 
10月の安曇野はすっかり秋の装いでしたが、
来月は冬の訪れを感じるようになっているのでしょうね。
さて、いよいよ最終月(あと2回)となってしまいますが
最後まで頑張って行きましょう!\(*^▽^*)/~☆







                            担当は あんど~ (^_^)/  でした。