2014/11/15

あずみの自然農塾11月1日目

11月15日 晴れ。


秋の安曇野。空気が澄んでいてとっても気持ち良い。


シャロムでも干し柿をしていたり、すっかり秋本番。









さて本日の講座メニューは
◆先月撒いた小麦の麦踏み
◆そばの脱穀→石臼で製粉→穂高のお蕎麦屋「とりい」さんでそば打ち体験



それではまず麦踏みから。
復習ですが、麦踏みをする主な理由は
①踏まれることで根性をつける
②大きく育ちすぎると霜にやられやすいためそれを抑える


などなどです。



麦踏みのコツは上から踏むのではなく、よこにスライドして倒すようなイメージで。
ということでみんなで横に並んでえっさほいさ踏み踏み踏み。。
元気に育ってね~~





年内、年明け含めて計3回やるといいそうです。



続きまして蕎麦の脱穀です。

前月収穫した蕎麦





まずは小麦の脱穀以来の足踏み脱穀機ととうみの登場


なんとなしか、みなさん以前の小麦の時よりも少し慣れ始めてきているような☆☆











私自身足踏み脱穀機をこの日と翌日も続けて何度も何度もやっていくと
竹さんの言っている麦や蕎麦の実が脱穀機にあたった時の音で
脱穀され具合の良し悪しが分かるというのが、少~し掴めたような気がしました。


何事も繰り返し繰り返し自分の手足を動かして五感をとおして経験していくことで
自分の身になっていくのだなあとしみじみ思いました。


さて次は足踏み脱穀機やトオミなんて持っていないぞ!という多くの方々に向けての
原始的な脱穀方法
①板にたたきつける






②荒目のザルで大きなゴミと蕎麦のみを分ける




③風が出てきている時に上からさーっと落とし、葉っぱやごみなどを飛ばす。








さて何とか脱穀完了しました蕎麦たちは続きまして石臼で製粉





こちらは竹さんがご友人から譲り受けたもの。
私は博物館でしか見たことなかったので感動。



5~10粒を穴の中に入れて左回りにぐりぐり。
これだけでおよそ10分間ほどでしょうか。
思ったよりも重かったです。




まわりにひかれた粉がこぼれております。



粗挽きすぎる場合は再度石臼にかけます。


地道にひたすら回す回す回す・・・

それで粉になった量は片手の手のひらに収まるほど。。


みんな一同遠い目になりました。。。。。


昔の人達ってほんとうに凄い。。。日々の生活そのものが人生だったのですね。


本日蕎麦打ちに使用する蕎麦粉を石臼で引いていたら夜通し作業になってしまう為
竹さんが事前にひいてきてくれた蕎麦粉を持っていざ、とりいさんへ。


とその前に冷えたカラダを解凍する為に温泉へ。


10月の安曇野はすでに寒い。。特にお昼間ぽかぽかだなあと呑気にしていても
夕方ぐっとぐっと一気に寒くなります。


さて温泉後とりいさんへ。



とりいのご主人中村さんに今回ご指導いただきました。(写真撮り忘れました)


まずは蕎麦粉と小麦粉(南部小麦)。
今回は8.5対1.5の割合で体験しました。
そこに今回は470CCのお湯を入れて手で混ぜ,こねていきます。





一般的な方法ではここで力を強く入れてぐいぐい押していくそうですが、
中村さんは飽くまで、力は入れすぎないようにとのこと。


「蕎麦粉にあまりストレスをかけない方がいい感じに美味しくなる気がするんですよね」


この他にも随所で一般的な方法とは異なる箇所が幾つもありました。
それは真摯に日々蕎麦と向き合っている結果、中村さんと蕎麦との関係の中で
ベストでオリジナルな方法に辿り着いた。そんな感じでした。
何かを極めて、道に入っている人って本当に格好良い。


菊練りといって空気をぬいていってまとめたのがこんな感じ




ここからは伸ばしに入っていきます。
まずは手で伸ばしていき、
その後綿棒を使い何度も何度も丁寧丁寧に伸ばしていきます。

文章にしてみるとあっさり終わってしまいますが、
この伸ばしの作業、本当に何度も何度もです。
伸ばし具合に偏りがないか、
でも時間をかけすぎると水分が抜けて行って、ちぎれてしまう。
手際よく、でも丁寧に。



あまりに丁寧な作業の為作業のない人達はしばし休憩 (とりいさんの美味しい焼き菓子を頂きながら)



中村さんの美しい後姿。


動きが何というか無駄がなく、じーっと見とれてしまう。。




そしてやっとやっと伸ばし終えたら切っていきます。
予測はしてはいましたが、均一に切るのが難しい。。。


ゆで作業は中村さんにお任せし、


待ちに待った夕食タイム。


こちらは中村さんが打った蕎麦


繊細で見た目も美しいですね。


そしてこちらが私たち

自分たちで打った蕎麦はぶぞろいで見た目は・・・だけれど、
それはそれは美味しかったです。
何というか充足感が全然違う。
カラダに染み渡る美味しさ。



蕎麦の種をまいて、育て(実際ここは、9月の天候の関係でまりさんがやってくれたのだが・・・)
収穫し、脱穀し、製粉し、調理する。
私にとってはとても豊かな時間に思える。


本当に体も心も満腹な夜で本日終了です。


~おまけ~

とりいさんでデザートに出てきたそばもち。美味。



中村さんの人柄も素敵でそばもカラダに染み渡る美味しさ!!
穂高に立ち寄った際は是非是非、穂高神社内の「とりい」さんへ☆☆